先日、年の瀬になにか思い出になることをしようと言って、同僚たちと昼休み+外出をつけて映画館に映画を観に行った。
何を観るか、という話になった時、あくまで目的は「昼休みに映画館に行く」という非日常を体験することだったので、とにかく「時間が合うやつ」ということを最優先事項にした。
純粋に映画を楽しみたい者の「ナポレオンを観たい」などといった意見を容赦なく却下し、半強制的に決まったのが13:30からヒューマントラストシネマ渋谷で上映する「Re:STARS 〜未来へ繋ぐ2つのきらぼし〜」だった。青春アニメ映画である、という情報以外は一切いれずに、ホットドッグなどを売店で買いつつシアター3に入場した。
結論、この映画は2023年においてあまりにも印象的な映画だった。正直「クオリティ」という観点だけで評価すると2023年度…いや、たぶん今まで見てきたアニメ映画においては正直ワーストレベルだった。
※なお、あとから知ったが、本作は中国発のアニメ映画で、私達が観たのはそれの日本語吹き替え版だった。が、声優がなぜかとんでもなく豪華(三森すずことか上坂すみれとか私でも知っている人々)で、歌と声優のクオリティはめちゃくちゃ高かった。
作画も定期的に崩壊しているし、背景は使いまわしだし、変なところでCGだし、ストーリーも「日本の平成アニメで憧れた、やりたいシーン」を切り貼りして詰め込みまくったという印象で、行動原理に論理もへったくれもない。
でも、人に説明するときに、どうしても「おもしろくなかった」と言えないのだ。
なぜなら、この映画をみているとき、私は今年1,2を争うレベルで笑い、驚き、寝る暇もなかった。見終わったあとは早く感想を語りたくて仕方なくて、2日経った現在もまたこうして感想を書いているわけである。映画記録には星3.5をつけた。(過去の私の記録によると、私は『ONE PIECE FILM RED』にも3.5をつけていた)
ものすごく映像がきれいでも、全然記憶に残らないとか、退屈だった記憶しかないという映画なんてたくさんある。もちろん、この映画も家でひとりでNetflixでみてたら2分も持たなかったとは思う。同僚たちと、映画館で一緒に観た、ということが、この映画を面白くさせたことは否めない。というかたぶんほぼそれ。
ただいずれにせよ、この映画のことはたぶん定期的に思い出してしまうと思う。そういう意味では、すごく良い、「おもしろい」映画なのかもしれないと思った。
ちなみに、一番好きなシーンは、主人公一行がロケでアフリカに行ったが遭難するところ。サバンナで野生動物に襲われないようにするため主人公が象の糞(フン)を顔に塗りながら救助を求めたり、ヘリから落ちてもギャグ風に地面にめりこむだけだったキャラが、サバンナでバイオ4に出てくるみたいなトラバサミに足を挟まれてめちゃくちゃリアルに出血してたのが印象的だった。あのアフリカ編は神だった。