ジェシー・ウィリアムズ氏見たさにPrime Videoで鑑賞しました。黒人の差別と人権の歴史。奴隷出身の主人公が大統領の執事になって、変わりゆく国と家族を見届けるお話。
非白人席やKKKなど、現実にあった差別が描かれたシーン、本当にゾッとしました。同じ人間に対して非道であれることに頭が痛くなる。でも、そう自分が思えるのは、平和な時代と場所に生まれて「基本的人権の尊重」を常識であると教育されていて、自分が差別されて悲しい思いをしたことがない恵まれた立場だからなんだろうなあと感じます。この恵まれた地盤が築き上げられるまでには、たくさんの苦悩と弾圧と犠牲と決断があったのだということを、忘れないようにしたいと思います。
オバマ氏が「黒人初の大統領」と何度も取り上げられたことの重みが、今更になって感じられました。
あと、主演のフォレスト・ウィテカー氏の演技に惹き込まれました。謙遜と礼節が込められた執事としての姿と、頑固で口出ししてくる父親としての姿のギャップ。更には歳を重ねてヨボヨボになった姿の演技がリアルで、同じ俳優さんなのに別人かと思ってしまうほどでした! 他の作品も見てみたいです!
キューバ・グッディング・ジュニア氏が演じる執事頭のカーター・ウィルソンも好きでした。下世話でもとっつきやすい兄貴~~! あ、弟のチャーリー(イライジャ・ケリー氏)もいい子いい子。奥様のグロリア(オプラ・ゲイル・ウィンフリー氏)は艶があって見惚れちゃう。
ジェシー氏は、実在したアメリカの活動家:ジェームズ・ローソン牧師役でした。非暴力を謳い、ナッシュビルの座り込み抗議運動を始めた人。ジェシー氏、教養をもって正義を訴える役、似合うなあー! 眼鏡とスーツとタートルネックめのシャツ。とっても知的。彼が「All right, kids. Showtime」って言った時、「ヒュ~~~~~!」とテンションぶち上がりでした。カッコイイ~!
差別の歴史。自分が大学の授業で教わった時、その惨さに終始具合が悪くなっていた記憶があります。でも大人になった今、改めて、目を背けずに触れていきたいなあと思いました。
おわり