さて、昨年59才の時に胃がんが見つかったことは先に書いた。
4段階あるステージは2Bと言われた。癌の塊は1つだが、胃の内表面にあるだけでなく、胃の壁面を貫通し、胃壁の外まで到達していた。それがステージ2Bと言われる状況だ。胃壁の外まであるということは転移の可能性も高いかもしれない。
昨年4月のゴールデンウィーク前である。ちょうど1年前。胃カメラで見て、医者からは「これは癌ですね」とあっさり言われた。
細胞検査をしないと最終的には判らないが外観から、癌の可能性が非常に高いという診断。
医者からあっさり言われたこともあり、あまり深刻には考えなかった。「参ったな」という感覚だけだった。単身赴任をしていたので、妻にも電話で連絡した。「えーっ」という反応くらいで、短時間の電話の会話では、どれくらいショックを受けているかは分からなかった。
医者は、細胞検査結果を待たずに、ゴールデンウイーク明けの手術を前提に、大学病院に予約を入れていただいた。
果たして、細胞検査の結果は悪性腫瘍であり、通常の処置の仕方としては胃の全摘手術を勧められ、妻と私はそれを了解し、翌週には手術が行われた。
体調の違和感は、このさらに9カ月前、58才の7月に症状があった。それから4月の末まで、癌であることは想像もしなかった。
検診は毎年受けていて、特に指摘もなかった。
ただ、胃がんの塊が胃壁を貫通していたので、数年前から徐々に大きくなってきたのだろうと思われる。
「なぜこれまで見つからなかったのだろう」
その原因の可能性は、約40年前の胃の手術歴が影響したのだろうと、言われた。
その40年前の手術歴と、一昨年の体調の違和感から胃の全摘手術に至るまでの記憶を次回以降に書き綴っていきたいと思う。