冷蔵庫でバターを食べる幽霊が一番怖かったというレビュー漫画に釣られて見た『事故物件恐い間取り』の続編。
前作は、売れないお笑い芸人が「事故物件から配信をすれば人気になれる」と事故物件を渡り歩きながら生配信をするうちに、怪異が現れるという内容の映画。最終的には妖怪大乱闘になってしまうので、ホラーと呼ぶのだろうかという疑問は残るところ。その続編ということで、一体何をするんだろうと興味本位で視聴した。
今作も前作同様、俳優を目指して上京した主人公は、「事故物件住みます俳優」をすることになる。ただ、前作と違って、配信をするわけでも事故物件を渡り歩くわけでもなく、だんだんと幽霊に憑かれている主人公の話として物語が展開していく。
前作がエッセイを元にしていたから絵面が若干地味だったのを、今作は物語性をつけて味変したんだなぁという印象。面白かったのかと問われると微妙だけど、物語としては一応成立していた。なんとも言語化しづらい感想の作品。
ラーメン屋でラーメン頼んだらうどんが出てきたような気持ちになる映画。
前作も似たようなものだからある意味では続編として正しいのかもしれない。前作との相対評価は高いのだけど、作品単体でみるとB級映画に求めていたものから微妙にそれてしまって、なんだか物悲しい気持ちになった。
事故物件に何を求めているのかと問われると難しいのだけど。別に事故物件である必要はなかったのかもしれない、というところが一番おさまりが悪く感じたのかもしれない。恐い間取りとは一体何なのだろう。