自分の見方が荒っぽいのかもしれないが、特に映画でSFを見るとき、だいたいのものは過去に手塚治虫の作品で読んだな、と感じる。
映像的フェティシズムも含めて、手塚治虫の作品の幅は広すぎて、だいたいの領域をカバーしている。特に海外の作品は、プロットとして焼き直しではないかと感じることもあるくらい。
直近面白いと感じたSFは、ナオミ・オルダーマンの「パワー」。女性が上位の社会という強いフェミニズムのメッセージがある作品なので、これは確かに全くの初めてだった(当たり前だが、手塚治虫の作品には現代のフェミニズムの姿はない)。