見つけられたねこ

ぴこ
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震源のあった県でそこそこの被害を受けたところで、家族ねことともに暮らしています。

あんまり書くと地域が特定されるのである程度はぼかします。

揺れた直後は津波が来るかもしれないとのことで、とりあえずスマホと懐中電灯と財布だけ握りしめた。

その時、ねこはケージに入れられないまま別の部屋へ行ってしまった。

もし探していて津波にさらわれては元も子もないため、仕方がない置いていこうとねこを探さず避難した。

周りの情報もろくに入らないまま、陽はどんどん傾いていきすっかり暗くなった。

家に戻るのもまだ不安なためそのまま避難所で眠ることにしたが、その日はとても冷え込んでいた。

支給された毛布だけではとてもいられなかったので、余震のある中家まで戻って使える毛布や貴重品をを取りに行く事にした。

暗闇の中ライトで照らし、父と一緒に荒れに荒れた私の部屋まで行き荷物を取っていたところ、「ねこがいる!」と父の声がした。

玄関の戸が微妙に閉まらない状態で、揺れも続く家の中にまだいたのだ。

今ならまだ捕獲できる、と思い

ケージを用意してしばし格闘のちに抱っこして、ケージに入れられた。

そのまま車中泊予定の父の車に置くこととなった。

正直家もガタガタだし、ねこはもう諦めるしかないと思っていた。

うちのねこは平時でも家のチャイムが鳴ると奥の部屋へ逃げたがる癖があり、今回もそのおかげで家から出なかったのかもしれない。

しばらくして様子を見ると、ケージが窮屈すぎたので車の中に開放していた。

まだ困惑しているようでトイレもご飯もしていなかったが、とにかくよかったと思った。

次の日にはごはんを少々食べたりトイレもしていた。えらすぎる。

数日後、家の中でまだ比較的マシな部屋の片付けをして再びねこを家に入れることができた。

余震があるとそわそわ落ち着かない様子で、前よりも自由に動けないので不便をかけてしまっていると思う。

家の片付けがまだ(私の部屋だけ)終わっていなかったり、

道路がデコボコしていたり、

まだ生活に不便なことも多いです

少しでもはやく元に近い生活に戻れると良いな。