かまぼこかまほろかまことか - 真島ゆろ
「ねり~あげ~きづいてきたことばが」の入りの声でハッとなった
知声 (Chis-A)は中世的な歌声合成ボイス
はじめて知声が歌っている楽曲を聞いたが、可不の声を初めて聴いた時くらいの衝撃があった。
「ねり~」が低めの声で入るのが気持ちいい
真島ゆろのハッピーなんだけどどこかネガティブで後ろ向き、エモーショナルな旋律とすごくあっている。
歌詞はひとつひとつ意味不明だけど、
どことなく世界を達観した言葉たちが宙を舞っている感覚
歌っている本人が抗いのなく世界に振り回される感じがある。
サビ前の[OU]で気持ちよく韻を刻んでいくのがたまらない。
サビは「痛み」「墓場」「共依存」など
ポップな曲調からは想像できないネガティブよりなワードが飛び出す。
そもそもマホロってなんなんだ
人名?固有名詞?
かまぼこと間違えるものなのか?
かまぼこかまことか、それって同列で語られるものなのか?
でもそれすらどうでもいい気がする
どうでもよくて大事なものな気がする。
知声の感情の読み取りづらい歌声から
本人もよくわかっていない頭の中の連想を外に放ちながら
世界に対する漠然とした虚無感をうたっている、そんなイメージを受け取った。
合成音声史に残る傑作。