このメモを、なにをみて書いたのかおもいだせないのだけれど、半年経ってふーん、とおもったので、残しておこうとおもう。
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二次創作は、新たに作り手となったかつての読み手が、「作品をどのように読んだか」ということを表現する役割を担っている。それは、作品の読解におけるひとつの可能性や道すじを示してくれるようにおもう。
なにかを伝えようという意図がある。そして、それを表現するべく採られた手段がある。その成功と失敗は、その二次創作の成功と失敗を決めるだけであって、元になる作品とは関係がないようにおもえる。
メディアミックスについても、だいたい同じことをいつもおもう。メディアミックスによってあるイメージがついてしまったとか、そういうことについていえばたしかにそこまでは考えたことがないかもしれない。でも、それによって個々の読み手が元の作品に感じたものが損なわれるということは、そんなにないようにおもう。むしろメディアミックスされたものにたいして違和感のようなものを抱いたとすれば、それはなぜか、と考えていく機会にもなり、そのことで自分が感じた作品のよさや読解の輪郭を再認識でき、作品にたいする理解を深めることができるようにおもう。
だから、いろんな意見があるとはおもうし、あまり言いきる自信はないけれど、いまの自分の考えとしては、広義の「二次創作」というか、翻案というのは、基本的にどんなものであっても、作品の豊かな読みに資するものだとおもう。