最近『組織を変える5つの対話』という本を読みました。
組織を良くするためには、プラクティスを採用するだけではだめで、真摯に対話を重ねる必要があるという内容で、「より良い対話をするには自分の考え方をどう変えればいいか?」や「どうやって相互理解を深めていくか?」という問いに対する答えが書いています。
導入では、近年のアジャイル流行と多くの失敗について書かれていますが、多くの組織でアジャイルがうまくいかない原因は「人間中心のアプローチ」ということを忘れて、プロセスばかりに目が行ってしまうからだと言及されています。
よくアジャイルとウォーターフォールが比較されますが、アジャイルが恐れるのは「テイラー主義」という管理社会です。
テイラー主義のアンチテーゼとして、アジャイルが提唱されたにもかかわらず、プロセスにばかりこだわることでテイラー主義に逆戻りしてしまいます。
アジャイルソフトウェア開発宣言でも「プロセスやツールよりも個人と対話を」と書いてありますが、
アジャイルにおいて大事なのは、プラクティスを採用することでも、プロセスを改善することでもなく、「人」と向き合うことなのです。
『組織を変える5つの対話』にも書いていますが、対話は”自己開示”と”他者理解”の2つが重要になります。
「相手を理解するためには努力を厭わない。」
このマインドセットが人間中心アプローチの成功の秘訣だと私は考えています。
自分の対話の見直すきっかけにもなると思うのでぜひ読んでみてください。
手術でエリザベスカラー装着中のらてさんでお別れ。