買い物は吟味が大切

morgue
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今年の夏に友達とハリーポッターのスタジオツアーに行った。オープンして直ぐだったこともあり、チケット獲得難易度は中々のものだったので、お土産コーナーに立ち寄った私は「ここには滅多に来れないかもしれない。折角来たんだから旦那さんに何かお土産を買って帰らねば!」という謎の使命感に燃えていた。

しかし、私も贈る相手もハリーポッターの大ファン…ではないので、買うべきものも買いたいものも特にない。そのため、①なるべくお手頃価格②消え物③スタジオツアー感満載のものを念頭においた上であれこれ吟味し、最終的にハリーのシルエットが描かれた缶に入ったゴーフレットに落ち着いた。

購入したゴーフレットをお土産として渡し、美味しく召し上がっていただいてから早数ヶ月、久しぶりに旦那さんの家に行くと、そのハリポタ缶はテレビ脇に置かれ、埃をかぶっていた。

私には妙なこだわりがあり、インテリアや掃除に無頓着な旦那さんの家に密かに不満を抱いている。生活雑貨についている広告用ラベルを剥がさないところとか、掃除機はかけるけど机や台の上の埃や髪の毛をこまめに取り除かないところとか、私があげたお土産物の箱や缶がいつまでもそこら中に散らばっているところとか。とか。とか!!

ハリポタ缶が決して悪いわけではない。勿論ハリポタ好きな人にとっては何年もずっと持っていたくなるような可愛らしいデザインをしている。ただハリポタに大して興味もない旦那さんにとってそのデザイン性は響かないだろうし、乱雑でカオスなこの部屋の中では、混沌を更に引き立たせているように感じたのだ。

危なかった。いつもの私なら「もう要らないなら捨てれば〜?」と平気で言い捨てていただろう。でもその時は、黙って埃を拭き取って終わりにした。

旦那邸に散らばっているのはお土産の箱だけではない。私がはるか昔にサプライズであげたポストカードや、バレンタインのチョコが入っていた木箱、一時的に借りたお金を返すために渡したピカチュウのポチ袋、お土産にあげたベイマックスのキーホルダーなど、数年間の私に関する物たちが無造作に置かれている。昔は「随分乱雑に置いてくれるじゃないの…」と思っていたが、何度引っ越しても目の届くところに置かれていることから、彼なりに飾ってくれているのだと、数年越しに感じ取ることができた。

大切にしてくれるならもっと丁寧に保管してくれよとも思うのだけど、それはきっと私の欲張りでしょう。私がすべきことは、そうやって置かれても気にならないくらいナイスなお土産を彼に贈り続けることだと信じて、日々断りもなくテレビ台のガラクタ達の埃を取り払っている。

でも、これから一緒に暮らすことがあったら流石にあれはどうにかしたい。上手く伝えるにはどうしたらいいもんですかね。この前試しに、自分の持ってるベイマックスのキーホルダーがボロボロになって壊れかかってたから「ここに飾ってある私があげたキーホルダー、大切に使うからちょーだい♡」と(当社比)可愛くおねだりしたら、私のボロボロになったキーホルダーと交換だと言われ、カオスが更に増してしまう結果となった。前途多難。

@morgue
できるだけ、とても小さくて些細な、楽しかったこととか嬉しかったことを書くように努めます。未来の私とこれを読んでくれた人が、読み返すことで自分の幸せを振り返れるようにしたいので