帰省

morikawa
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 午後は運動を兼ねて少し散歩をする。もっぱら家の周りを歩くのだが、通っていた小学校が近所にあるので通学路をぼちぼちと歩く事が多い。

 家から少し南に歩くと下り坂があり、くだった先で山や丘に囲まれた楕円形の小さな盆地に入る。盆地は東西に伸びるような格好で、北側はダンプカーなどが通ることができる大きめの道路が通っている。中央に田んぼが広がり、山の裾あたりに田んぼを取り囲むように民家が立ち並ぶ。小学校は盆地の東側の、家と田んぼの間にある。

 大きな道路は交通量も多く(どこに行くか知らないが)歩道もないので、通学路は田んぼの中の農道だった。アスファルトで舗装はされていたが、道幅は狭く軽自動車がすれ違えるかどうかといった感じだ。

 小学校の様子をざっくり言うと、団子を3つ、串でさしたような感じだ。串の先は北南を指じ、具体的には串は団子をつなぐ幅の広めの廊下だ。

 一番北側の団子は体育館、その下は職員室、図書館、音楽室などの特殊な部屋・教室がある。その下の団子が普通の教室だ。教室は1学年が3クラスぶんあり、南向きになっている。当時は人数的な意味で、3クラス使われる事は稀だった。

 床は木張りになっていて、掃除の時にバケツなどをひっくり返すと水を吸って膨らんだ。それに関連してだいぶ説教を喰らった覚えが朧げにあるが詳細は思い出せない。

 2個目と3個目の団子をつなぐ廊下は東西に昇降口があった。生徒は楕円の東と西から来るので妥当と思う。西側の天井は吹き抜けになっていて、2回の廊下から下を見下ろすことができた。昇降口の天井側の窓はステンドグラス風になっていた。

 小学校の外周を歩きながら、そんなことをつらつら思い出す。監視カメラ作動中の看板があるので、敷地内部に入ったりはしなかった。まあ入っても怒られることは無いと思うが。

 ちょうど散歩した日は雲がほとんどない晴れの日で、山の稜線がオレンジ色に変わっていくのはとても綺麗だった。普段は関東平野に居るので周りはビルにか見えない。

 あと幾度こういう景色が見られるのかと考えてしまう。

小学校の側から、楕円の西側を撮影