「一緒に同じ時間を過ごしましょう」「一緒に不安になりましょう」
そんな言葉から始まった、1/2深夜1時〜星野源のオールナイトニッポン。もともと収録放送予定だったのが急遽生放送に。源くんの一言ひとこと、いつも通りの空気、各地のリスナーからの声から感じられる安心感に、何度も心が救われた。
思えばラジオを聞き始めたのは、物心ついたときからだった。親の車の中でbayfmがかかっていた。母に聞けば、交通情報のBGMがかかるたびに、後部座席から身を乗り出しながら歌っていたという。bayfm, TOKYO-FM, J-WAVEなどなど、中学、高校とFMを聞き、大学生、社会人になってからはAM放送もよく聞くようになった。(AM放送はもともと聞きたかったものの、実家の電波が悪くあきらめていたが、ネットでも簡単にラジオが聞けるようになったことが背景)
一冊の本と同じように、ラジオも「ひとりの自分」に向けて話しかけてくれている感じが好きだった。テレビは大多数の人に向けた言葉のように感じられて、次第にあまり見なくなった。本もラジオも、心の距離が近いメディアだった。
それが昨日の星野源のオールナイトニッポンでは、すごくまた違った感覚があった。「ひとりの自分」に向けて話しかけてくれているだけでなく、一緒に聴いているリスナーも、すごく近くに感じられたのだ。「無責任にやっていきましょう」と、すごく責任感を持った星野源の声をともに聞き、時間を共有する。ただその「あたりまえ」がすっとそのまま受け取れることが、何よりうれしい時間だった。最後にかけられた「くだらないの中に」を聞いたとき、この2時間がすべて「くだらないの中に」を体現していたことに気がついた。今日もまた楽しみにラジオをきく。