陽が昇るまでのあいだ、荒れる心を鎮めたいときは温かい飲み物を飲んでやり過ごす。内臓が温まる身体の変化が、制御のきかない思考の囚われを切り替えて落ち着かせてくれる。ついでに空腹もごまかせる。腹の具合と気分によってハーブティーとスープを使い分けている。
今より精神と生活が終わっていたとき、お湯を入れるだけのインスタントスープによく助けられた。当時はなんとか生きるために必須の商品だったが、価格を気にする程度の理性を取り戻した今見ると、それなりの値段をしている。これ一食分でカップスープの粉を3食分買えることに気づいて以降、手に取るのを躊躇っている。しかしアレが美味しくて腹も膨れるのを知っているため、いつか再び食べたいと安売りの機会を待つが、半年以上観察してみて一度しか見たことがない。とうとう痺れを切らして珍しく食パンを買い、自力でスープと合体させることにした。『無ければ作る』を料理で実践することは、自分にとっては年に一度あるか無いかの奇跡だ。そして食パンを手でちぎりカップスープに浸した結果・・・
うまい!!
想像してた3倍はうまい!!
うまかった・・・。またやろうコレ。