アークナイツ:エンドフィールドのリリースから4か月、ここまでアークナイツ本家のログインがおろそかになる程度には時間を吸い取られてきた。工業と探索と戦闘をそれなりに楽しみ、ときおり漂う本家要素の匂わせにキャッキャする日々。最近は写真撮影も楽しい。と、充分エンジョイしているのだが、本家のような総合的な味わいには及ばず、タイトルに期待したものとの差は大きい。
期待が本家への信頼の篤さゆえであるのは間違いない。高品質の物語とサウンド、歯ごたえのあるゲーム性、新規性を失わないための施策の数々、何よりそれを絶えず続けていること。作り手が挑戦し続ける姿勢を崩さず、プレイヤーの期待に応え続けているところに相互の信頼関係が醸成され続けており、リリース間もないタイトルに同じ水準の信頼を向けるのは荷が重いと言える。ジャンルもシステムも表現手法も異なる、つまり設定以外は全く別の作品なのだから。
別作品として見れば、粗い部分は多くとも悪くはない。複数のゲームシステムが詰め込まれており、大きく3DアクションRPGと工業シムの2つのモードがある。バトルは敵の動きを見極めて回避しつつコンボを叩きこむ形式で格ゲーのような爽快感がある。オープンワールドでこそないもののマップは追加され続けており景観も美しい。工業シムは程よくカジュアルで没頭してしまう。これらがソシャゲのシステムで運営されている。よくこんなゲームを作ったものだと感心する。ところが、これにアークナイツのガワが備わっているがゆえに、自分のようなプレイヤーは本家と比較せずにはいられず、エンドフィールドに対する期待のハードルをとことん高めてしまってもいる。
ミニゲームが連なったような面白みのないイベント。群像劇的な見せ方がなく、主人公視点でしか進行しない物語。プレイアブルキャラクターおよび職分の少なさと、最高レアキャラばかり新規追加されている状況。その追加キャラ以外はメッセージングアプリによる会話劇のみのシナリオ(とは呼べない程度のやりとり)。本家で可能だったことができない、あるいは効率が悪いなど。多くは3Dを採用したことによる高コスト化からきていると思われるが、タイトルを冠した作品ならば、そのうえで充分に練ったものを見せてくれるのではないかという期待もあった。しかし4か月触れた結果、どうやらそうではなさそうだというところに落ち着いてきている。
もちろん好みはあるにせよ、本家と比べないのならば悪いとは言われないような作りだと思う。ただし、最初に挙げたイベントの面白みのなさには本当にがっかりしている。こんなミニゲームばかりを?アークナイツが?冗談だろ??という気持ち。本家がリリース3か月目には骨太なサイドストーリーイベントを展開したこと、そこから連なる豊かなサイドストーリー群が現在を形作っていることを思えば、これを踏襲する気配が見えないのは落胆が大きい。
アークナイツでなければ「まあこんなもんか」とやり過ごせていたかもしれないが、余暇の奪い合いの中でわざわざ触れる判断もしなかっただろうと思うともどかしさはある。本家にここ数年にわたって情緒を乱されてきた身としては、タイトルを冠する作品の物語に手を伸ばさない理由はなく、エンドフィールドのこともアークナイツ体験の一部として接したいが、この欲求を少なくとも暫くの期間はどうにか諫めて、エンドフィールドならではの要素をこれまで通り楽しみながら程よい距離感で接するのが良さそうだな、というのが現在の所感だ。