共感と感受性

芥 知之介
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最近、「共感」について、改めていろいろ調べたり考えたりしている。

それにしても、「共感」という言葉は、人によってかなり定義が異なる。

「エンパシー」という言葉を「流行らせた」のは、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディーみかこ著)という本だ。

「シンパシー」とは違う「共感」、その言葉は著者自身さえ驚くほどもてはやされた。

「共感」を考える上で、もう一つ重要だと思うのは、「痛み」について。

「痛みの共感」は、別個のものとして一旦捉えたい。

それらを踏まえて、「共感」をもう一度捉え直したいと思っている。

人の痛みを、自分の痛みとして感じること。

そもそも、「自分の痛み」そのものに鈍感になってきてはいないか。

感受性を育むどころか、センサーをOFFにしてしまってはいないか。

そして、傷付くことや痛みを、過度に忌み嫌っていないか。

もちろん誰だって、傷付きたくはない。

だけど、それがイヤだから「共感」もしたくない、というのは極論的だとぼくは思う。

そもそも、そこは順番が違う、とも。

いずれにしても、正直とてもややこしい。

自分の中で整理するにも、まだだいぶ時間がかかりそうだ。

 ◇ AKUTA Tomonosuke ◇

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@mrukuleleman
吟遊ソングライター