どう生きるか

芥 知之介
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昨日は、妻と映画『君たちはどう生きるか』を観に行った。

原作、脚本、監督、宮崎駿。

制作、スタジオジブリ。

2023年7月14日公開、そのときは結局観に行かなかった。

(以下、ネタバレを含みます)

「君たちはどう生きるか」は、1937年初出版の吉野源三郎による小説。

ぼくはまだ読んだことがない、読まなきゃとは思いつつも。

ただ、作中に本は出てくるが、映画の話は全く別もの、だそう。

なんなら、元になった別の本があるんだとか。

『失われたものたちの本』、ジョン・コナリー著。

宮崎駿さんは、原作にはしなかったと言っているらしいが。

映画は、「文句のつけどころ」はあるものの、とてもおもしろかった。

振り返って、いろいろ考えてみると、新たな発見があるのもいい。

細かいところでは、以前のような熱量を感じなかった部分もある。

それでもやっぱり、「命を燃やして」つくっているな、と感じる。

たまたまなのか、上映前の予告編が、まあ酷かった。

どの作品も、「お金をかけた子どものごっこ遊び」のようだった。

有名タイトルの続編が、明らかにつまんない映画で、予告だけでも観るのがしんどかった。

(それなのに、なぜか2回も流れた)

まだこんなことしてんの?全然笑えないんだけど。

最近、「映画」関係に失望することが増えただけに、この界隈は崩壊寸前なのではとさえ思った。

だから余計に、『君たちは〜』が楽しめてしまった、のかもしれない。

内容のほとんどが、ファンタジーというか、荒唐無稽な世界というか、だけどそこに「子ども騙し」はなかった。

違和感があるところには、たぶんちゃんと意味があって、確かにわかりにくいのかもだけど、難解というほどではない氣がした。

多少、全体としてのまとまりに欠ける、ばらつき感はあったが、予告編たちはそれ以前に「空っぽ」で、まとまりようがなさそうだった。

わからないところはたくさんある。

氣付かなかったり忘れたり、見逃したところもあるだろう。

それだけに、後でいくらでも考えられる。

考察をし、自分なりの解釈をするのが、楽しい。

大事なことは全部言ってしまわずに、ちょっとした「ヒント」を出して考えさせる。

そういう作品は、今はすごく貴重なんだろうな。

タイトルにもあるくらいだから、「どう生きるか」はテーマなのだろう。

そこに行き着く前に、前提となるものや定義を考えなくてはいけない。

今ちょうど、「友」や「主体性」など、考えたいところだったから、まさに「渡りに船」だ。

 ◇ AKUTA Tomonosuke ◇

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@mrukuleleman
吟遊ソングライター