ひと月ほど書かなかった。書かないと面倒がなくて楽だった。こんな散文以下のしろものでも、毎日となればそれなりに手間がかかるようだ。
公募や同人誌の原稿はほぼ毎日書いている。ゴールデンウィーク後半は、特に読む方を意識した。柴崎友香、綿矢りさ、吉田修一、小川洋子……ここ数日、ほとんど一日一冊のペースでそれぞれの作品を楽しむ。どれも面白く、不満なく、うまさに唸り少しの感動とともに最後のページを捲った。こりゃあ読めたもんじゃないと思う読み物に時々出会うが、このレベルの作家までいくと当然そんなことが起こるはずもなく、しかし実は当たり前のことではないよなあと感心もする。とはいえ、今後本棚に並ぶかは不明。読了したと同時にこれは絶対手元に置こう、とまでは思わなかった。ただ、時間経過とともに再読したくなるパターンもよくあるので、こればかりはなんとも。次は川上未映子、桜木紫乃、乗代雄介を読む予定。