やっと見ました!!
君の名前で〜がめっちゃ良かったって呟いたらお勧めしてくださった方がいて、ずっとマイリスに入れてました。
私余裕がないと映画とか映像作品観れないタイプで…教えてもらってからかなり時間経っちゃった…休日となると原稿ばっかりの生活、少し見直したほうがいいね。
イニスとジャックさ〜〜片方が真面目で寡黙、片方が軽い感じの遊び人風ってもう……好きしかないです。始まって数分で手叩いた。初見からジャックのビジュアルがもう本当にセクシーで可愛くてね!?あの青い目、あまりにも綺麗すぎないか?
山での暮らしは週に一度の食料調達を除けば二人以外の人間と会うこともなく、仕事と食事以外やることもないうえ仕事は過酷で雇い主に対する不満も募り、酒交わして話すようになったらそりゃあ仲良くもなりますわね。コップの淵のギリギリで留まっていた水がある日突然溢れるみたいにして一線を超えたところは見事だなぁと思いました。ここに至るまでお互いの目線とかやり取りがなんとも言えない空気を出してたし。
なんとなく山を降りてもてっきりこのまま関係が続くのかな〜と思いきや、お互いに普通に家庭を持ったので少し驚き。てっきり翌年も山で会うのかと思ってました。まぁ時代も時代だし同性愛に厳しい環境である以上、当然と言えば当然なのだろうな…そして子供も生まれて順調な人生かと思いきや、それぞれの家庭に微妙な問題があり、それがお互いのフラストレーションになっていくわけですね。
で、やっぱりあいつと過ごしたあの山での暮らしが忘れられないと。4年越しの再会で物陰に隠れて熱烈なキスを交わす二人、めちゃくちゃ情熱的でお互いへの想いに溢れててすごかった。まぁ結局奥さんに見られててここから綻びが生じてしまうんだけど…
「普通」にしがみつこうとして必死にもがいているイニスと、イニスが恋しくてたまらなくて手を伸ばしているのに受け止めてもらえないジャックという構図のまま、時々会って愛を確かめあって長い年月を過ごして…というのが本当に切なかった。たぶんイニスがジャックの提案に乗って一緒に牧場やることにしてたらお互いきっちり離婚して、二人でひっそり生きていけたように思うんだけどなぁ…ジャックの両親はそれほど差別的に見えなかったし。でもまぁ子どもの時に惨殺された同性愛者の遺体見せられたら、素直にその手は取れないよな…とも思い…
最後の喧嘩別れなんかお互いがお互いを好きすぎるが故の喧嘩じゃないですか。でもあれはさすがにイニスが自分勝手に見えたよ。自分は子どもの養育費のために仕事があってしばらく会えない(そのくせバーのお姉ちゃんといい感じになってる)のに、ジャックが自分に会えなかった間寂しさを埋めるために男娼を買ったことを知ってブチギレ。いや、ほったらかされたジャックの寂しさよ!!ジャックが一途に求め続けていたのに対してイニスは都合のいい時にジャックに会って彼の中の愛情を確かめているように感じちゃったな。なんか姑息だ…でも愛って突き詰めたら姑息なのかもしれないな。与えるだけで満足できる人間って多分いないと思うので。
結局最悪な別れ方をしたまま二度と会えなくなって、でも最愛の人を失ったからこそイニスは自分の心に素直にもなれた。山でなくしたと思っていたシャツがジャックのシャツに包まれるようにしてハンガーにかけられてるのを見て震えちゃった…そのときの喧嘩でついた血もそのままだし。おいおいおい…なんでこうなったんだよ馬鹿野郎…幸せになって欲しかったよ…
最後はなんかトレーラーハウスみたいなのに一人で住んでるイニス。娘の結婚式に招待されたとき「仕事が…」みたいなこと言ってて、またコイツは!と思ったんですが、代理を探して出席すると答えたところは、人生最大の後悔がイニスを変えたんだと思いました。
イニスは間違いなくジャックのことを愛してた。だけど妻を愛してたのも事実だし、我が子のことも愛してる。そのどれも偽りはないんだけど…愛って難しいよなぁ…生きていくって大変だなぁと思いました。なんかすごい作品だったな。
台無しなことを言ってしまうと、とりあえず別れて結婚して再会して再燃する自カプを書くときは(?)お互いにしっかりケジメつけていただこうと強く思いました。いやだって死別とか…嫌ですし…