つながる読書

ichi
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深水黎一郎「最後のトリック」と、市川春子「宝石の国」九十九~百七話を読んだ。

どちらもとてもとても面白かった。全く違うジャンルだけど、自分のなかではたまたまどちらもつながるテーマがあって、然るべき時に読んだな…としみじみとした。

「最後のトリック」は、『読者全員が犯人!』という帯がついていて、一体どんなトリックが…と読み始めたらぐんぐん引き込まれてゆき、本当にわたしが犯人になってしまった。ロジックに無駄も無くて、これはお見事~! ミステリ好きな作家さんなのがものすごく伝ってくるところも好き。

「宝石の国」は、最終回直前で全話(!)がWeb無料公開中なので、もう全人類読んで欲しい… この作品と同時期に生きることができたのが自慢できちゃうほどの大傑作なのでは……とおもいます。唯一無二の表現力も終盤に向けてメキメキバキバキと本領発揮されていっていて画面構成もすごくて。仏教的でマクロな視野と価値観は、手塚治虫の「火の鳥」の遺伝子を明確に受け継いでいて、人類という存在の正邪や善悪や可否…について想いを馳せてしまう。にんげんのちいささと愚かさと愛しさに着地してくれるのではないか、と期待していますが、最終回どうなるのかな。たのしみ。

@mt0927
いろいろなものが好きです 好きなものを好きだと言うのが好きです おもいついた時におもいついたことを書きます ichi/Mt.