映画語り3:TENET

松本
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C・CG嫌いおじ・ノーラン監督話題作

『TENET』は2020年にクリストファー・ノーラン監督によって制作されたSFアクション映画だ。

前作『ダンケルク』のどえらい人気を見てきた人間としてウキウキで映画館に見に行ったんですよ。

鑑賞後おれ「ホア??????」

いや『ダンケルク』も時系列が入り乱れててホア??なるシーンがなかったではないんだけど、とにかく設定が難しい。何やってっか全然わかんない。なんなら俳優も何やってるかようわからんけどやりましたって言った記事が出てビビった覚えがある。なんつーことしてんだ。

それでいてなんかめちゃくちゃおもしろいこともすごい。普通わけがわからない設定だったら映画もわけがわからないまま終わるもんだと思ってたら、しっかり面白い。なんで??これが名監督の采配ってことなんですか??

よくわかんないままとにかく映画が面白いことだけ理解させられてそこに男男パンチが加わりどえらいことになる。これがTENETです。

あらすじ

CIAの工作員である主人公は、とある任務の途中、敵に拉致されて、自決した。しかし実はそれは第三次世界大戦を阻止する組織「TENET」の入団テストであり、主人公はTENETの一員となる。主人公は相棒のニールと共に未来から送り込まれた第三次世界大戦の鍵となる物質「プルトニウム241」を追う。

それで一体何が起こってんですか?

この映画、さっきも行ったけど設定が本当に難しい。よくわかんない。マジで良くわかんない。

この映画の鍵を握る概念「逆行」について軽く説明したい。なんか物理の話が絡むらしいくてマジでむずいので、わかんなくてもいいです。わかんなくてもおもろいから。

この世の殆どのモノ/人は「順行」(時間が進むと同時にエントロピーが増えていく)で動いている。しかし遠い未来でモノ/人を「逆行」(時間が進むとエントロピーが戻っていく)でうごかす力を発明した。映画ではこの力を使って大スペクタルのアクションが繰り広げられる。

が、こんなん聞いても良くわかんないと思うので、例を上げよう。

順行で動く人とモノが、机に置いてある銃で壁に向かって銃弾を撃つとする。すると起こる現象としては以下のとおりだ。

(始)机から銃を取る→銃を撃つ→壁に弾丸がめり込む→机に銃を置く(終)

もしそれが逆行人が逆行のもので行うとする。

(始)机から銃を取る→銃を撃つ→壁に弾丸がめり込む→机に銃を置く(終)

すると、順行の世界にいる人からは、まるでビデオの逆再生を見ているようにすべてが逆に見えるのだ。

(終)机から銃を取る←銃を撃つ←壁に弾丸がめり込む←机に銃を置く(始)

ちなみに、順行の人が逆行のモノを扱うこともできる。その時は、逆行のモノに対して逆行した行為を与えればいい(例: 逆行のコインに対して手をかざすとコインが引っ付いてくるので握る=逆行コインが「落ちた」が再現できる) 

あのね〜〜〜、わかんない。

でも安心してください。わかんなくても面白いから。ここで敷居の高さを感じて欲しくない。騙されたと思ってみてください。

男と男がアツいことだけはわかる

男と男、アツいです。最高。

主人公のプロタゴニスト(作中で名前を呼ばれないので、英語で「主人公」を意味するプロタゴニストを便宜上使っています)のJDW(ジョン・デイヴィッド・ワシントン)、アフリカ系の俳優さんなんですが、とにかくがんめんがファビュラス。美人。美しい…ダークスキンに黒い髭がよく似合う…

そしてもう一人の主人公ともいうべきプロタゴニストの相棒、ニールを演じるロバート・パディンソンもこれまたハンサムな人間。エラの張ったがっしりあごとハンサム顔面でオタクは速攻死にます。

プロタゴニストとニールは初めてであったにも関わらず息ぴったりのコンビで謎を解き明かしていく。絆の深まり方がすごく良いな…になる…ここから先はネタバレになっちゃうし何も語るまい…

大迫力アクション&NO CGの圧倒的リアルもわかる

冒頭のタイトルにもあったとおり、クリストファー・ノーラン監督は大のCG嫌いで意地でもCGを使わない監督として有名です。

今「じゃあ画が地味なのかな?」って思いました?

違うんです。

CGでやることを実写でやるのがノーラン監督のやべーところなんです。

TENETでは、倉庫に飛行機突っ込ませて茫茫燃やすシーンを実写で撮ってます。マジで突っ込ませてます。意味がわからん。

とにかくスペクタルなシーンも何もかも全部実写で撮るとかいう気合の入れよう。もはや怖い。

"冒頭二十分"を見逃すな!

TENETのおすすめ視聴方法に、全部見てから冒頭二十分を見るがあります。もう全部ネタバレなので何もいうまいなのですが、キマります。お前はすでにクリストファー・ノーランの手中にある。

順行と逆行の概念を真面目に理解しようとすれば歯応えのある映画だし、それがわかんなくてもバチバチに楽しい映画です!!!

アマプラでタダで見られる!やったぜ!

ぜひご覧ください!!