平日起きるべき時間に目が覚めてしまった。やることもないのでさっさと階下に降りた。
シャワーを浴びて、歌いながらメイクをしたり、コーヒーをハンドドリップで淹れたりした。もう半年歌っていないので、身体が衰えている。やっぱりまた合唱やりたいな。今日は練習日だが、たぶん行けない。5月中に行く、なんて言っていたが、このままだと来週になりそうだ。
ゆっくりデカフェのコーヒーを飲み、夏に着る服や履く靴を買わないと…… 何にもないよ…… となりながらいろいろ見ていた。Alberolaのレースのスリッポンはもうソールドアウトしていたが、ブラックと2足買うか迷ってアイボリーのみメルカリで購入。買い物があまり好きではないので、いつも何か買うたびに（特にオンラインで）顔をしかめている。絶対にトップスもボトムスも買ったほうがいいが、ついついワンピースばかり見ているし、なんなら一枚で着られないつけ襟やジレ、ベストのほうがほしい。困っています。
着替えて、歯磨きしながらぼーっとした。窓が開けてあるので、気持ちいい風が入ってくる。音楽が部屋に流れている。こうやってぼーっとする時間が、休日にしか取れないのが問題だ。もっとたくさん、ぼーっとしたい。そのうち眠たくなったので、ベッドに寝そべって、マーキントンのぬいぐるみを抱いて、目を瞑った。
ぱっと目をひらいたら、ちょうどいい時間だった。靴とかばんの取り合わせにうーんとなりつつ家を出る。ココアみたいな色のワンピースに、ナーベルソムレースのかばん。28℃らしいから上着は持たずに来たのに、電車が冷房びゅうびゅうで寒かった。クールビズも主流になったんだから、長袖スーツ基準の冷房はもういい加減やめてくれ。
電車が遅れたため、走って美容院に向かった。5分遅刻にとどまり、かなりえらかった。かなり短く、量も少なくカットしてもらい、すっきりした。もうそろそろパーマにも飽きてきたかもしれない。よく似合うけれど。ショートにでもしたい（似合わないが）気分だなあ。趣味の合う美容師さんにいいジャズバーを教えてもらったので、今度行ってみよう。いいトランペッターも教えてもらったので、こちらはあとでアルバムを聴きます。
山手線を半周し、約束のお店で友人たちと落ち合った。ぐるあつは（おそらく）ヴィーガンのお店で、お野菜がもりもりで美味しそうなので以前から気になっていた。グルテンフリーではないがヴィーガンのマフィンやスコーンもたくさん並んでいて、目移りする。ランチセットに本日のスープをつけて頼んだ。
メインは大豆ミートの麻婆豆腐、スープは鹹豆漿。これでもかとたくさんの種類の野菜のおかずとサラダが盛られており、とびきりうれしかった。ビーツドレッシングのサラダ、にんじんと春菊の胡麻和え、紫大根ときゅうりのナムル、コリンキーとキャベツのザワークラウト、じゃがいもとスナップエンドウ、かぼちゃを茹でてほっこり和えたもの、ほうれん草のおひたし、などなど（覚えきれない）。鹹豆漿はとろりとくずした絹豆腐が入って、生姜が効いている。高さがある盛り付けのおかげで、見た目で予想したよりたっぷりしており、おなかいっぱいになった。おいしいねと言いながら友人たちと食べるのがいちばんうれしいな。帰りがけに黒胡麻ときなこのクッキー、ほうじ茶キャラメルチョコのお豆腐マフィン、三年番茶を買った。
近くのitonowa Lifeさんに三人で向かった。以前と結婚式に履いていくバレエシューズを買いに行った、素敵な服屋さん。店主さんが覚えてくれていてちょっとびっくりした。qiriのレースのベストが気になっていて、「うう……かわいい………」と思って調べたら、ちょうどここに置いていることを知ったので、見に行きたかったの。
レースのベストは、手に取ると写真で見る以上に可愛かった。試着したら、あまりにも自分にしっくりきて、鏡の前で胸いっぱいになってしまった。他にも、くったりしたコットンのテーパードのパンツと、肩にフリルのついたリネンのブラウスを試着。そちらも着心地含めてしっくりとわたしに似合った。試着室から出てきたら、そばで友人たちがたくさん褒めてくれ、遠くで談笑していた他のお客さんや出展しているデザイナーさんも、「上品！」「とっても似合ってる！」とわざわざ声をかけてくれた。「その場にいる」という基盤を共有し、屈託なく声をかけること、わたしも常々やりたいと思っている（やることもある）性質なので、たまたまそこに居合わせたことで行われたコミュニケーションにとても嬉しくなった。
ぜんぶとびきりだったので、ぜんぶ買いました。えへへ。しあわせ！！！
みんなにも見せたいな。これからの日記で登場するのをお楽しみに！
買ったばかりのレースのベストをワンピースの上から着て、蔵前に向かった。道中、窓ガラスに映る自分の姿を見ては、「かわいい〜！！！」と大はしゃぎした。
まずは、友人と一緒に受注したアクセサリーを、SUNNY CLOUDY RAINYさんに受け取りに行く。kamiori kaoriさんの乳白色のクロスのピアスと、ブレスレット。ちょうど、もうひとりの友人が好きな作家さんのアクセサリーの展示がやっていたので、そちらもたのしく見た。その後に友人の個展に向かう予定があったので、差し入れにとっても素敵で美味しそうなクッキーボックスも購入。
ちょっと休憩したいな、と閉店間際の喫茶に入る。アイスティーを注文したら、きれいなグラスに注がれてきた。カウンターで三人横並びでおしゃべりしながらのんびりした。
回復したところで、日本橋へ向かう。友人の初個展『一度きりの永遠』を観た。
ひとつの作品の前で立ち止まる。「心象風景」とタイトルがついている。
木々、草むら、花、きれいな色の水に見えて、まなざしで絵の表面を何度も何度も撫でるような心持ちで、存分に眺めた。あんなふうに長いことひとつの作品の前に留まることはそうない。不思議な、とてもたいせつな時間だった。
絵から離れて、これを描いた友人と話した途端に、こらえきれず涙が出てきた。友人はそのことをよろこんでくれた。
絵に囲まれながら、生きることや、自分のやりたいことをやることについて、友人たちとゆっくりと話した。最後に四人で作品と一緒に写真を撮ってもらった。
個展の終了時間になり、この後一緒にごはん食べよう、ということに。終了時間の前に来たのが大正解だった。電話したら席を取ってもらえたので、神田まで歩いて、小籠包の専門店へ。
薬膳レモネードや杏トマトハイ（これはわたし）、マンゴーモヒートを頼んで乾杯した。お通しのザーサイをおかわりしまくり、杏露酒トマト、ごま叩き胡瓜、がりっがりの大根餅（おいしすぎて一皿再注文した）、蓮の葉に包まれたいい香りのちまき、揚げ餃子。小籠包は、プレーン、春菊、筍椎茸、帆立を食べて、食感も香りもよかった春菊をおかわりした。皮が薄くておいしいんだ。中国茶を3種類頼んで、3煎まで飲んだ。最後に頼んだ杏仁豆腐がむちむちで濃厚、とってもおいしくて目を見開いた。四人でいろんなことを話して、おいしいものを食べて、楽しくしあわせな時間だった。
帰り道、パートナーに明日の電話の時間を決める連絡をしたら、今日も話せるよとのことで、帰宅してから電話した。楽しいことぜんぶやる！
「髪切ったんですよ」と伝えたら、「インスタ見なきゃ！」と即見に行って「かわいいい！！！」とコメントしてくれた。本当に心底愛おしそうに言うので、ありがたいことだなあとちょっと背筋が伸びる。そして友人たちと遊んで楽しかった話をし、何度も「いい日だったなあ」と言いまくった。楽しいことがあったとき、それを伝えたいと思えるひとと一緒に人生をやっていることが、とてもしあわせだと思う。
とびきりの一日だったな。