2024.11.15

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公開:2024/11/16

昨日の分の日記は書けなかった。まあ特に書くこともないような日だった。スンドゥブ、木耳の野菜炒めを作り、食後はスチューベンを買って食べたのがハイライトかなあ。

今日はまず朝起きたのが遅めだったので、ベッドから出ることができたのも9時すぎだった。それからお湯をケトルで沸かしてコーヒーを淹れ、でかいマグで飲んだ。あ、今日の夢のなかではそのマグと同じ絵(荒井良二の『あさになったのでまどをあけますよ』)の靴下を買おうか迷っていたなあ。最近は毎日夢を見ている気がする。淹れたコーヒーをごくごく飲んで、豆の量を1.5倍にしてまた淹れて、ごくごく飲んだ。ココナッツサブレがおいしくて2袋8枚食べてしまった。ついでにふかしたさつまいもも食べた。朝に甘いものを食べてなんとか動くエネルギーをチャージしている。

行きの電車で、持ってきたよしもとばなな『王国 その1』をぜんぶ読んでしまった。借りてきた本なのだが、いざページを開いてみたら、過去に読んだことがある作品だった。わたしは吉本ばななの作品をたくさん読んできたが、内容をほんっとうになんにも覚えていない。もともと大きな「結末」があるようなスタイルではない、というのもあるけれど、再読しながらも、この先に何が起こるかをひとつも思い出すことができない。それはつまり何度読んでもあらたに楽しめるということだから、とてもありがたいことだなあと思う。吉本ばななの本はタイミングがよく、「今だ!」と読むことになる。どこか自身と重なる本を読まされるのだ。途中、じーんとしてしまって、巻いていたマフラーにぽろりと涙がこぼれた。涙がこぼれると、安心する。身体が勝手に動いてくれていることに。涙が頬をすべっていくときの感触、そのひとしずくの温度。日記に引きたいところがたくさんあったが、すべてを引くことになってしまうな、になった。

仕事場に到着したのは13時ごろだった。結構やばい。何もする気にならなかったので、仕事場に置いていた読み終えた本をかばんにイン、即仕事場を出て(どんだけ仕事場嫌いなのよ)、歩いて図書館に返しに行った。本を返しついでに、広い公園をぐるぐる歩く。すっかり紅葉していた。もみじ、いちょう、けやき、にしきぎ、はなみずき、とうかえで、プラタナス。赤、橙、黄。雨の後の、土の匂い。視界が木々でいっぱいになると、なんだかせかせかしていた気分が落ち着いてくる。うつむいてあるいていたら、突然地面が星空に変わってびっくりした。

アスファルトにとうかえでの葉が散っている、モノクロの写真。

モノクロにしたら、より星空のよう。突然世界が変わったみたいでうれしかった。思わず数歩下がって、あらためて空をわたるようにゆっくりとその道を歩き直した。

図書館で『王国』の続きを借りてきて、仕事場に帰る。たくさん歩いたので、脚がじんわりとあたたまっていて、おお、と嬉しく思った。身体が動いたぶんだけ穏やかに疲れているのが愛おしい。動かしたのではなく、動いたぶん。

少しだけ仕事をして、歯医者へ。親知らずの抜歯をした。以前片方抜いたときにまったく痛くなくて拍子抜けしたので、今日は全然緊張しなかった。麻酔の注射がいちばん痛くて怖い。そこは震えてしまうくらい痛みに身体がこわばるけれど、あとはずっと口を開けていれば親知らずが抜けている。ありがたい。あっという間だ。金曜日の夜に抜歯してしまったので、せっかくののんびりできる週末は痛みが続くだろうけれど、どうだろう。明日は、腫れたほっぺたで髪も切るし、合唱団の見学に行くつもりだ。

一度仕事場に戻って、また仕事を1時間くらいやって、定時を過ぎてから退勤。複合機のエラーが直りません。

帰りの電車で、昔のフォロワーさんがやっているPodcastを初めて聞く。帰国したときに一度だけ会ったことがあり、銀座ウエストでがぶがぶカフェオレを飲んだ記憶(おかわりできた気がする)。日記についての話。

内容はあまり拾わず、ひとの話し声に落ち着けてもらいながら、電車に揺られつつ日記を書いた。「みんな整えられた日記しか読みたくないのかもしれない」という懸念、わたしはそんなに日記を読むほうではないのだが、書く人間のひとりとしてはありうる懸念であるように思う。

駅前で柿4つをタイムセールで購入(1個120円)、八百屋で白菜1/4カットを購入、ダイソーでかぎ針、スーパーで食器用洗剤を購入、と見事な動線で買い物をして帰宅。こんなにはしごできるなんて、さすが金曜日である。今日はお昼ごはんを持っていくのがだるくてそのまま残っていた昨日のスンドゥブに豆乳を入れ、野菜炒めも食べた。

食後は、フルムーンのハーブティーにこれまた豆乳を入れて飲む。ゾネントアのハーブティーってなぜか妙に美味しくてすごい。

パートナーとLINEでやりとりしていたら電話したくなってしまって、お願いして電話した。年始の大分旅行の予定を立てた。おいしいものに目がない二人、魚といえば大分!などと高い寿司屋を予約しそうになっており、さてどうなるか……。ご注目ください。