湖畔のサウナ小屋併設グリルでソーセージを焼ける
そんな場所がフィンランド第二の都市タンペレ郊外にある
北緯61度、生身の人間が限界と向き合う自然、そんな環境と絶妙に合うのがピューニキン・ラガーだ
本記事はBeer Advent Calendar 2023の14日目の記事です
フィンランドのビールとして最も有名なのは🐻の絵柄のカルフビール(karhuはそのものクマを意味する単語)、続いてラピンクルタ、これらは王道のうまさ
酒販店の陳列棚を見るとこれら大手以外はフィンランドでも日本と同様にIPAがかなり推されているのだけど、それら複雑で強烈なアロマを軸とする流行から離れたところにピューニキン・ラガーはある
マグナムホップのビターさに下支えされた麦の味わいが前面に出てくる感じ
これはもはや飲むパン、それも特別な日のパンというより日常のパンなのではないかと思う
想像していただきたい
ソーセージを焼く、時折はぜてじゅわっと脂が流れ落ちては香ばしい油煙がたちのぼる、焼き上がったらシナッピ(甘口マスタード)を付ける、あちちあちちとビールで頂く
勝利が約束されている
というか、勝利とか敗北とかどうでもいいんじゃないかと思えてくる
水辺でぼーっとして、おいしいものを食べてまた水辺でぼーっとして、身体が冷えてきたらのそのそと支度してサウナに入る、暑くなったら湖に入ってもいい
至福、ともちょっと違う。これがなんでもない小さな幸せだと感じられることが尊いのだ、と自分のどこか外側から噛みしめる感覚
もちろんアルコールNGの施設もあるので規定を確認されたし
さて、🍺の入手方法である
ピューニキン・ラガーはフィンランド国内でめちゃくちゃメジャーなビールというわけではない
ピューニッキはタンペレの街中で一番美味いドーナツ(ムンッキ)を食べられることで有名なピューニッキ展望台のある地区の名前で、その名を冠したビールがピューニキン・ラガー
フィンランド国内で買える地域は限られているが、地元タンペレだと専門店でなければ買えないビールというわけではなくS-market(イオングループで例えるとまいばすけっとぐらいの位置づけ)の類で割と入手しやすい
地場の飲み物が現地の食べ物や生活と噛み合って美味い!という組み合わせに出会ったときの嬉しさは人生を豊かにしてくれる。これからものんびり探していきたい