テレビアニメ『黒執事 寄宿学校編』に「時代考証」というクレジットで参加しています。
第1期(2008)と第2期(2010)に、アニメ会社の依頼で参加し、ちょっと間をおいて、劇場版『黒執事 Book of the Atlantic』(2017)からまた呼んでいただいています。1期と2期のときはシナリオを何本か書く機会を得たり、ファンブックや冊子やアニメ雑誌にいろいろ書き物をしたりもしましたが、今回は本編の考証のみです。
原作チームのほうにも、アニメ2期が終わったタイミングの2012年(話数でいうと第66話)から「アドバイザー」として参加し、現在に至ります。ちょうど今回アニメ化される部分のストーリーが始まる直前に加わったので、懐かしいやら、時の流れの早さを感じるやら。あれから干支もひとめぐりですよ。
アニメのスタッフとしてのクレジットは、前回の劇場版まで「考証協力」としていました。『黒執事』は実際の歴史とは違う、悪魔や死神のいるパラレルワールドなので「時代」考証ではないのかな、と考えたためです。が、結局ぐるぐる考えているのは自分の胸の中だけで、いやもう、一向にそうは呼ばれないことはなはだしく(自分の本の著者略歴にもいつのまにか時代考証と書かれてしまう)。ということで今回から、わかりやすいクレジットにしてもらいました。
みんなの知っている肩書で参加したほうが、実際に何をしているのか伝わりやすく、作品のためになるだろうと思い直した次第です。やっていることは前とあまり変わらないのですが……いや、前のときより細かく資料を求められることが増えているかな……?
余談ですが、1880年代のイギリスには、ロール状のトイレットペーパー、もうあるんですよ。ミシン目だって入ってますよ。(シルバー&フレミング社カタログ1889年)
庶民のトイレは古新聞ですけどね!(産業革命下の工場労働者の家を再現した展示のトイレ。壁に吊るしてあるのは新聞を切ってひもを通した手作りトイレットペーパー。ニュー・ラナーク、2017年訪問)
放映は始まっているけど作業は終わっていないので、引き続き頑張ります。