ゴールデンカムイ 2024/01/20

murinandayone
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日本漫画アニメ実写業界の業を背負わされた山崎賢人を本日も見て参りました。想像以上に、良い杉元でした。

※ネタバレを存分に含むので、お気を付けください。

不死身の杉元佐一役 山崎賢人

もともと、原作を単行本で買ってリアルタイムで追っていた。ツイッターで出会ったフォロワーとゴールデンカムイの展示にも行った。ゴールデンカムイに関しては本当に全員が推し。全員愛すべきマッチョで戦闘狂で好き。

前提として、実写化にあまりアレルギーがある方ではない、と自分では思う。原作やアニメを知らない人がその原作を読んだりアニメを見るきっかけになるだけでいいと思っているから。いろんな実写化も大体楽しんで観てる。山崎賢人が演じるJOJO仗助も、キングダム信も好きだった。世間からなんと言われようと演じてくれてることがもうすでにありがたい。なんなら業界的にもうこの人にしか頼めない、みたいな粋に居るし結果としてきちんとこなすこの俳優本当にすごい。

けど正直なところ、キャスト発表時、杉元と山崎賢人のイメージの乖離が大きく、マジか?となった。でもまあこれは実写化あるあるなので、しょうがない。誰しもオタクは皆自分の心の中に推しを愛でているのだから。

あと、なんといっても、アニメ化されたとき、私は小林親弘さんの声を聞いて本当に衝撃を受けて、この人は杉元の声をするために産まれてきたに違いないと思うくらいには私の中でぴったりで、この人でないと杉元は演じられないと思っていた。実写も小林親弘さんでやってほしいと思うくらいには、絶対的な存在だった。

けれど、映画館で他の作品を見るときに流れる予告の「俺は不死身の杉元だ!!」のセリフを聞いてから、これ山崎賢人?マジ?もしかしてめちゃくちゃいい実写化になってんじゃないか?と期待を膨らませて今日、観に行った。

バランスがすごく良かった

熊の脅威、刺青人皮や金塊の謎、杉元の過去や戦争のこと、美味しいご飯。

全てを見せるには足りないかと思ったが、かといって何かを削り過ぎることもなく、本当に全体的にバランスが良かったと思った。

熊との戦闘もかなりの迫力で、いろいろとCGとは言えかなり固唾を呑んで見守った。アクションも派手で、杉元の戦闘シーンは不死身と呼ばれるだけの説得力を見せてくれた。勢いがあって、迷いがなく力強く、想像する杉元の戦いっぷりだった。それでいて戦闘シーン以外では優しそうでマヌケな感じが滲み出てて、笑えるところと真剣なところとのメリハリも好きだった。

丁寧に描かれていた

冒頭から激しい戦闘の様子から始まるが、最初から最後まですごく丁寧に作られてるなあと感じた。なんか、画面がずっと飽きない。画作り?というか。雪景色や自然もそうだが、美しく感じる場面が多く、投げ飛ばされた人によって舞う雪からぬっと出てくる馬に乗った鶴見だとかも、おそらくこのキャラが意図的に美しく映るように撮られているんだなと感じた。

杉元とアシリパのふたりの描かれ方は、まだバディを組んだばかり、という感じなので今後続編でしっかりまた描いてくれることを期待したい。終盤の馬ソリの上から引きずられる杉元に手を差し伸べるアシリパさんのシーン、良かった。これから始まっていくんだ。二人の旅が。二人が並んで歩く姿というかフォルムが本当に原作そのものだった。

個人的に嬉しかったシーンがふたつ。

ひとつ目は、土方歳三を演じる舘ひろしが和泉守兼定を銀行へと奪いに行くシーン。心の中の堀川国広が「兼さん!!!今日もかっこいいよ!!」と叫んでた。あそこは原作でもすごく好きなシーンだったが、和泉守兼定をようやく取り戻し、馬で颯爽と駆け抜けていく姿はかっこよさがもう最高でかなり痺れた。舘ひろしさん本当にありがとう。大好き。

ふたつ目が、団子串刺し佐一。あの杉元めちゃくちゃ可愛くて大好きなので、まさか映画でこんなにたっぷり観ることができるとは思わず、めちゃくちゃ嬉しかった。

早くも続編が見たい

原作がまあまあグロテスクで、惨いシーンが多いが、正直そこも楽しんで読んでいたので、今回映画でその再現度の高さに驚くのと同時に嬉しかった。初見の人はグロかったな…となりそうだが、原作読んでる勢は全体的に大満足な映画だったんじゃないかな。変顔も許容範囲でそれを写すカメラの画角も原作リスペクトを感じた。個人的には。

それから何といっても玉木宏の鶴見中尉、カリスマ性もあり、妖艶で頭のねじがぶっ飛んでいる感じがすごくマッチしていた。今後の続編に関してもかなり期待できるキャラ作りになっていた。脳汁、映像で見るとあんな感じなんやねぇと思いながら観ていた。笑

こういう続編ありきで作る作品、1話目の説明が少なすぎたり、内容を詰め込み過ぎたりして結局何の話だったんだろうみたいな感想を抱くことも少なくないが、安心して続編も心待ちにできる内容になっており、本当に2時間があっという間で満足感の高いものとなっていた。

映画館出て…目が合って…シール買っちゃったね

おわり

@murinandayone
自分の頭を整理するための映画日記