数年ぶりに文鳥をお迎えするので、知識のアップデートのため、新しめの飼育書を一通り読んだ。
『文鳥完全飼育: 飼い方の基本から品種・繁殖・病気までわかる』伊藤美代子・牧野幾子
『文鳥のヒミツ』海老沢和荘
この2冊があれば飼育法から体調不良への備えまで、飼育に必要な知識を信頼できる著者から十分に得られる。伊藤美代子氏はこれまでに何冊も文鳥飼育書を刊行しており、50年にも及ぶ飼育歴に裏打ちされたノウハウがこの一冊に詰め込まれている。孵化したてのヒナのお世話から老鳥の介護まで、「こんな時具体的にどうしたらいいか」の実例が豊富に掲載されており、実際の飼育にあたって非常に頼りになる。また海老沢和荘氏は横浜小鳥の病院の院長であり、鳥の専門医としての観点から飼育に必要な知識を、初心者にも分かりやすく書いてくれている。
前者は2023年8月、後者は2021年3月発売と最新の内容であることも重要。
『もっと知りたい 文鳥のすべて―幸せな飼い方・接し方がわかる本』汐崎隼
『幸せな文鳥の育て方』伊藤美代子
こちらも読んでみたものの、先述の2冊よりも内容はライトで、カバーしている範囲も被る。そのため今回の私(鳥の飼育歴自体は20年ほどあるものの、先代飼育者であった親から教わった知識が古いものであったためアップデートを必要としていた)のような読者には、先述の2冊で十分と感じた。
鳥を飼うこと自体初めての人には、いきなり情報量の多い先述の2冊を読むより、こちらの2冊で全体像を掴んでからの方が分かりやすいかもしれない。必要な知識だけでなく、鳥を飼うことにどんな楽しさがあるのか、どんな喜びをもたらしてくれるのかについても分かりやすく教えてもらえる。
実際、鳥の飼育自体初めてとなる夫には、入門として上記の『文鳥完全飼育』と同じ著者の『幸せな文鳥の育て方』に目を通してもらった。
おまけ
『生きものとくらそう!②小鳥』寄崎まりを
児童向けの飼育書だが、森下小鳥病院の院長が監修しており、発情対策の生活リズムはインコと文鳥で異なることなど、マニアックな知識も掲載されているのは流石。児童向け飼育書を信頼できる小鳥専門医が監修してくれるなんていい時代だ。こちらもごく最近、2024年1月に発売されたばかり。