初心について。初心忘れるべからずは世阿弥の言葉だけどこの本に書かれたことではない。が、この本にも初心について書かれている。
初心はやり始めた時の心ではない。40歳過ぎて(能力的に落ちてきている)就職したての22歳の初心に帰ってもなんにもならない。むしろ逆で身心絶好調の時の初心、ピークアウトした時の初心、老後の初心と変化する自分に合わせてその都度リセットしてもう一回見直そうという感じだった。これは大切なことかなと思った。
花と初心についても書かれていた。花(あの人は花がある等の花=新しい事、魅力的なこと)は若ければだれでもあるから油断するな。花がある奴=新しい奴はどんどんでてくる。年を取るごとに花を失っていくが最後に残るものこそ本当の花である。この理論が日本の老いの美学に繋がっていると。
初心の説明でピークアウト~老後は風姿花伝の中でも後輩の指導とかに時間を割いて能自体はそんなにしない方がいい(特に老後)という感じの内容でシルバー人材をもっと雇って新入社員の教育係にしたり、子供の教育は祖父母にもっと協力を仰いだ方がいいみたいな話が締めだったけどほっとけよと思った。