チリトマト細胞

naary
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人間の細胞は日々どんどん入れ替わっているという。

古い細胞が死に、新しい細胞が取って代わる。

私の場合その多くは、徐々にチリトマトヌードルから作られた「チリトマト細胞」が占めるようになってきている。

かもしれない。

なぜならカップヌードルのチリトマトが大好きで、こればかり食べているのだ。

中でもカップヌードルPROという、高タンパクで低糖質のやつをもっぱら食べている。味はほとんど変わらないのにこっちの方が身体にいいんだからこっちを食べないわけにはゆくまい。

最近まで実家に住んでいたのだけど、実家では日々食べ物のラインナップが変化してゆく。それが普通だとは思うけれど、私は毎日の食べ物をなるべく固定させるのが好きなんだ。空腹で決断力がにぶっているからか、何を食べるかなかなか決められなくて苦しいことが多いから。

そこで毎日の食事として選んだのが、カップヌードルPROチリトマト味。糖質はもちろん15グラムのタンパク質と20グラムの食物繊維を含んでいる。そしてなりより、うまい。

これと野菜ジュースがあれば糖質・タンパク質・食物繊維・ビタミン等々の完全栄養食が成立するんだから、こんなにミニマルな食事もないだろう。

というわけで「何食べよっかな」から解放されてからこっち、ほんとにもう連日連夜とはこのことと言わんばかりの頻度で食べ続けている。

休憩で食べる。家で食べる。母も好きだったなと思いながら。あるいは動画を見ながら。以前の職場にも昼休みには必ずチリトマトヌードル(普通のほう)を食べてるデザイナーさんがいたなと思い出しながら……額に汗を滲ませ、食べる。

カップヌードルの中でもシーフードにファンが多いのは知ってる。実際おいしいと思う。しかしほとんど違わないとはいえ、普通のカップヌードルとカップヌードルPROは全く同じ味というわけではない。

久しく普通のシーフード味を食べてないのもあるのかもしれないけれど、とにかくPROシリーズの中では、チリトマトほど食べ応えのある味はないと思っている。あの辛み、そしてトマトの旨みが、唯一無二の食べ応えを生み出すんだ。

これを書きながら、いまも一つチリトマトをたいらげた。ああおいしい。謎肉がゴロゴロ入っている。汗が出てくる。おいしい。

このちょうどお腹いっぱいになるかならないかという量と、何より低糖質であるという点が、平日のランチにぴったりなんだな。午後になっても眠くならない。

もちろん糖質が少ない分、15時くらいになればお腹が減ってくるけれど、そういうときはクラフトボスのラテがどうにかしてくれる。

そんな理由でクラフトボスも毎日飲んでる。嗜好品として甘い飲み物を買う習慣はないけれど、これに関してはほどよく糖分補給ができる機能性飲料として買っている。午後ティーなど似たようなものならなんでもよかったけど、さらっとしていて飲みやすいところがすき。

これを午後のあいだ少しずつ飲み進める。するとこの甘さとミルクのまろみを受けた舌が、次第にまた次のチリを、トマトを、あの味をくれと。求め始める。

こうして私の肉体は回り、細胞たちが生まれ変わってゆく。

@naary
映画と労働が好きです。 naary.me