電源タップを交換したところ圧迫感が復活したので、これを機に壁コン直を試してみると、すごく音が変わる。やはり電源タップを挟むことで相当音を変えていたということか。さすがのクロスポイント、圧迫感はない。音像が大きくなり響きが増え、迫力が増す。奥行きは若干狭くなってるか。
壁コンはクロスポイント製の4個口のタイプだ。奈良岡氏にオーディオ用ブレーカーがサイズが合わず導入できなくて残念だとメールで伝えたところ、これを紹介された。コンセントプレート含めて9万円なので、クロスポイント製としては破格だ。ただし金メッキの会社が変わってグレードアップする前のものだが。
せっかくなので電源ケーブルも入れ替えてみる。電源に繋いでいるのはTL3 3.0、MC-3、THA2、GNRminiの4つ。電源ケーブルはMonster Audio のレシピで作った蜜蝋ケーブル2本、PS9364が1本、SirTone11008と明工ME2573とWattgate320i IECで作った自作ケーブル1本だ。自作ケーブルの末端処理は電気堂スクエアの角圧着処理である。蜜蝋ケーブルをTL3とTHA2に繋いでいたが、TL3に自作ケーブルを繋いだらピアノトリオのベースの音がよく聞こえるようになった。蜜蝋ケーブルがフラットなのだとしたら、11008のプラグを同じくグルマン氏が推すFI-48 Agにしたら低音が弱まるのだろうか。興味あるのだが。
さて、しばらく壁コン直で音楽を聴いていたが、なんか音像が溶けてなくなってるような気がしてきた。そこで再び ”AV-P250+峰電FilterPlusProPure+TheFocus on ゲル” を経由してみる。GNRとMC-3は壁コン直のままだが、それでも大きな変化があった。響きは若干少なくなったが、音像が収束し立体的に配置され、奥行きも出るようになった。しかし、演奏者の気配のようなものが薄まった気がする。楽器が無人で演奏しているような。
このまま1日経っても感じ方が変わらなかったので、いろいろ試行錯誤すると、峰電のFilterPlusProPureを抜くと失われたものが戻ってきて、壁コン直に近づいた。音像と周りの響きだけだったのが、情報量が増え空間を感じられるようになった。代わりにピアノの音の定位が少々弱くなったが、壁コン直よりまだ音像はあるし奥行きもある。いい塩梅だ。FPPPのありなしを真面目に聴き比べたのはAV-P250導入前であり、そのときは質感に瑞々しさが出るがデメリットはないと思っていた。AV-P250との組み合わせではフィルターとしての効果が大きすぎたのかもしれない。
結果としてAV-P250内臓のフィルターかもしくはゲルによる振動コントロールが、奥行きや立体感の生成に寄与していることが分かった。ゲルはたとえ1カ所でもすぐ圧迫感が出たりして使い道が難しかったが、AV-P250の下はかなり有効だったようだ。できればノイズフィルターのないタップに切り替えたいが、Force bar 3.1のように軽いとゲルを生かせず厳しいかもしれない。かないまるタップが本当に何も足さず引かないものならゲルを使わずとも圧迫感が復活することはないだろうが、はんだ付けの精度が求められそうだし、壁コン直と同じ音になるならAV-P250を経由している今のほうがましということになる。いい選択肢が見つかるまで一旦保留だな。