CEC TL3 3.0 -CDの未来-

デジタルオーディオの頂点にはPCでしか辿り着けないと言われているが、Taiko Audioの500万のPCよりもCDプレイヤーを好む人がいるのも事実だ。彼らはCDプレイヤーがPCが持っていない要素を持っていると考えている。私が求めるものがCDプレイヤーが得意な領域だった場合、Taikoを凌駕するほどのPCを組まないと私は満足できないんだろうか。 

その点TL3 3.0は個人的な満足度で測れば驚異的なコストパフォーマンスだ。PCで同じ満足度まで持ってこようとしたらコスト的にも規模的にも許容しがたい投資になる気がする。バッテリー電源とか置く場所ないし。

しかしだからこそ、CDが消えかかっている時代に、CDドライブでCD-Rに音源を焼いて再生するというこの変態的なスタイルが持続可能なのかという不安はある。CECのCDトランスポートはメンテナンスが必要なものだし、私の場合CD-RとCDドライブも必要だ。 

今回初めてCD-Rをまじめに調べてみたが、太陽誘電とか評判のよかった日本製はすべて撤退し、台湾製ばかりになっていた。太陽誘電指定の製造方法を謳っているハイディスクのCD-Rも、記録面に使われてる塗料が違うことが指摘されているし、もはや別物なんだろう。 

CD-Rの寿命は短ければ10年ちょっとだ。今は亡き日本製など品質の高いものは20年以上もつようだが、購入時にそれを見極めることはできない。10年後もCDの音が好きだったら、また焼き直さなければならないが、その時にCD-Rの品質が一層劣化していたら?CECのメンテナンス体制は?悩みは尽きないが、LPが生き残っているように、CDも細々とでも長く続いてくれることを祈るしかない。 

TL3 3.0がよすぎるのがいかんのだな。実にけしからん。