その56

なぎ
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あめのおと あめのにおい 今日午前中は快晴だったのに。

面接を受けてきた。それっぽい服を着て、履歴書を持って、暑い中自転車で向かった。

綺麗な施設だった。落ち着いた人達に出迎えてもらって、緊張した。痛いとこつつかれたりしたら困るなぁと。とはいえパート雇用だから、さほど構えなくても良いだろうと思ったり。

「ここで採用の返事をして良いですか?」

決まった。嘘でしょ。

私が積んで積んで積みまくった5年間のおかげで、即戦力との事らしい。ありがとう前職。ありがとう過去の私。

とはいえ、即戦力と言われると不安だ。それほど真面目に仕事していた訳でもないから、ガッカリさせてしまうかもしれない。

あと朝きっちり起きれないといけない。そこが心配。言うても9時出勤で17時退勤、家から職場まで自転車で15分かからないくらい、そこまで苦しい状況では無いので、あとは自分の頑張り次第だ。

前職も、ちょこちょこ寝坊してたからな。とはいえ勤務体制はカスだったなと思うけど。

あと正社員ではなくパート雇用なのも気持ち的には楽だな。お仕事をきっちりしないといけない点では差は無いけど、抱える責任が違うのは大きい。

給料はかなり減る。前より10万近く、あるいはそれ以上減ると思う。それは仕方ない。分かってたことだから。

副業をしても良いけど、ダブルワークとか私に出来るかしらとも思う。内職とかをちょこちょこやるのはありかもしれない。

目まぐるしく生活が変わっていくから、ずっと目がぐるぐる回っている感じ。きっとここからもぐるぐると変わっていくんだろうなと思う。落ち着くのは多分まだまだ先だ。

仕事が決まったら、上司に手紙を送ろうと思ってたから、やっと送ることができる。便箋とか買わないとな。写真もプリントしよう。

前の職場の上司のことが、大好きだ。アナログな人で、何でも手書きするとことか、徒歩と電車でせっせと移動するところとか、今も変わらずスポーツを続けてるところとか、でも感情的で、面倒臭がりなところがあるところとか、それでも前に前に歩くところとかが、好きだ。

職場からの書類の中に、上司からの手紙が入ってた。手紙の他に、上司の住所と、「ひまな時はいつでもお便り待ってます」と書かれた付箋も貼ってあった。

これを受け取ったから、LINEは送ってない。多分、LINEより手紙の方が良いなって思ったから。

あめのおと、止まない。

利用者に、「あめこんこん」って、雨が降ってる時に言う人がいて、いいなぁって思ってた。

あめこんこん。こんばんは。

@naginagi02
にちじょう