番外編1

なぎ
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仕事柄、早起きすることがかなり多くて、5時半くらいの朝をよく見る。

夏の朝は涼しい。陽の光が柔らかくて、時々生ぬるい風が吹いたりしている。それが心地よく、少しずつ世界が光に包まれていくのが、なんだか希望みたいで綺麗。「新しいあさが来た〜」の曲の歌詞にある「希望の朝」は多分夏の朝だと思う。

冬の朝は灰色。まだ陽の光が出てなくて、暗くて色がない。呼吸をすると息に白い色がついてしまう。屋内から屋外に出た時に、皮膚に感じる凍るような冷たさが、息を吸った時に口の中に広がる外気の冷ややかさが、私は心地よい。少し経つと、灰色に薄い黄色が色付いていく。夏の朝を希望と言ったけど、多分この朝を希望と見ることも出来る。

結局朝は希望なんだろうね。今日一日が始まることを合図するから。

だから私は朝が嫌いで、怖いのだ。

@naginagi02
にちじょう