ちょっと油断していたら、もう4月も半ば。前回書いた、月1回の卵の販売の日が、もう近づいている...
昨夜から山田稔『メリナの国で 新編 旅のなかの旅』を読み始めた。いま特にこれを読みたいというわけではなく、(たいていそうやって決めるのだけど)てきとうに未読の本を山にしていて、そこから抜いた結果。
そして今日は通院日、すなわち読書の日となり、待つ間に岸政彦・柴崎友香『大阪』(文庫)を読む。とてもおもしろく、ずんずん読みたいのに、そういうときにかぎってわりに早く呼ばれて、あまり進まなかった。
通院日はいつにもまして自分に甘くなり、帰宅後ごはんを食べて、2時間ほど寝てしまった。以前の治療のように5時間ほど病院に滞在するのとは違い、ほとんど血液検査の結果を見てもらうだけなので、甘やかす理由はないのだけど。起きて最低限の掃除などをしてから『大阪』を開く。岸さんと柴崎さんそれぞれの大阪の記憶が、おふたりらしく冷静な、でも温かみのあるエッセイの形になっている。私はおふたりの間の世代なので(といっても大阪からは遠い場所に暮らしていたので実感がない話もあるが)どこかふんわりとした気持ちで読んでいたところ、土地の再開発に絡む生々しい事件の話が出てきて、がぜん目が冴えてきた。
そこでいったん現実に戻り、晩ごはんのしたくをする。読みかけの『メリナの国で』も目に入る。2時間あればこちらは読み終えられたかも。でもエッセイの名手たちの描くギリシャも大阪も、春の眠気には勝てなかった。