小説の文には二種類あると思っています。
一つは美しさが文自体に宿る文体。
もう一つは美しさを簡素な文で伝える文体。
前者は純文学に多く、後者は現代かな。江戸川乱歩は前者、太宰治は前者寄りの後者。
ここら辺はもう主観。具体的に言うと前者は平凡な出来事を「どっからこんな言葉思いついたの?!」みたいな情緒を生み出し、後者は誰でも思いつく文なのに情景描写は個人のレベルに依存する。
どっちを目指すのか早い段階で決めると上達に差が出る、かも?
私は前者に憧れるけど、極めてるのは後者
ひょっとしたら後者を上達させた先に前者があるのかもしれない。
(前口上終わり)
こんな感じのを主観で語るのが「創作の手初め(我流)」です。これ説明した後に後日タイムラプスみたいなの作るね。
手初め、とは書いてるけど本当のハウツーではないから「ちょっとなら書いたことあるよ」人向けです。何も分からん人は「ほーん」くらいでオケ。軽く見ていこ!
もくじ
1 【分かりやすさ】
2 【書き方】
3 【校正と推敲】
4【文字数】
5 【二次創作(夢小説)で気をつけてること(軽く)】
6【評価について】
7【完結させること】
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1【分かりやすさ】
一番大事なのは「人が読んでて分かる文」を作ること。えっ、どういうこと?と言う人のために簡単な例文↓
まだ校正してない文がバナナフィッシュの二次創作しかなかったのでこれで。英二という日本人とアッシュというアメリカ人の会話です
「変わらないね」から、英二→アッシュ→英二→英二→アッシュ→アッシュ、の順に喋ってる
読みにくいね。
大抵の会話文は交互にすべき。地の文を挟まない限り人は交互だと思って読む。肝心な時に交互にしない手法もあるけど、それは口調や意見で区別をつけるよ
こう変えました。ちょっと変えるだけで、誤解する人が減る。
会話文だけでなく、行動や間取りも分かりやすさが必要。
例文を出すと、「私が彼の右腕を掴んだ時、彼は私の手を払ってから左足でスネ蹴りした」
→「咄嗟に彼の腕を掴んだ。私が動揺するよりも早く手を振り払った彼は、私の足を蹴って転ばそうとしてきた」
考えたこと→(語り手は「私」だから蹴られるところは受け身にする。腕や足がどっちだろうがこの後の文に支障が出ないから言及しない。スネ蹴りという技名より見たままに描写して動きを出す)
間取りは重要度によって言及の度合いを変える。推理小説を読めば掴めると思うけど、ミスリードを誘うならわざとぼかし、今後日の光で御涙頂戴シーンを書くなら「北に風呂、南にリビングが位置し〜」とか軽めに書くと良し。
まあ、好みですね。
2【書き方】
次に話すのは、書き方。
字も視覚情報であるため、漢字ギチギチより適度に漢字を開いて平仮名、片仮名にするなど工夫する。
私は原作が英語圏(ハリポタ等)だったらカタカナ増やして、和風(鬼滅等)なら漢字や平仮名で調整する。
会話文の「」に「。」はしないとか、行始めに空白をつけるとか、!や?の後ろは空白つける、「えー!もうやめ「お前が言ったんだろ!(照)」はちょっと……
みたいな公募に則ったもの。
二次創作は基本気にしなくて良し!
好きに書いちゃおう! はい次!
3【校正と推敲】
私はよく「校正」「推敲」を使い分けてる。辞書を引けば詳しく出るけど、簡単に言うと
校正は誤字脱字をなおす、推敲は単語や熟語が相応しいか確認・修正すること
1の手直しは推敲にあたるよ!
成長したい人は推敲を重視すると良し。私が推敲によく使うものを上げるね
場面設定類語辞典( 感情類語も結構使える)
他は、「笑顔 類語」で単純に検索する。
私は校正・推敲一緒にやって合計3、4回かな(中盤まで書いて読み直しを繰り返すから正確にはもっとしてる)
1回目で誤字脱字発見して、2回目で分かりづらい文章を変更&使ってる言葉が辞書的に正しいのか確認、3回目でもう一度分かりづらい文章を見つけ変更&似た単語(笑った、喋った等)を変える、この時に「する」「した」のリズムが悪ければ変える。4回目に総合的に見直して出来るだけ誤字を潰す。
これを20,000字〜30,000字単位でやる。私が支部で投稿する文字数だね。
前に製本するために(水戸洋平の夢小説)60,000字を校正・推敲してたとき、本文が完全に終わってから丸3日くらいかかった気がする。朝から晩までずっと読み返して直してを繰り返してた。書いてる途中でも見直ししてたのにね……
十何万字を一個で出す人は、この推敲を十数万字通してやってるわけだから凄いよね。私には無理
4【文字数】
文字数について話すよ! 完全に余談
たま〜に「絵は一枚にラフ→下書き→清書→下塗り→上塗り→加工、かけるから、文字打てば終わる字書きより時間がかかる」って言葉を聞くけど、人によるよね〜って感想。ピンからキリまで。
確かに絵は一枚にそれなりの時間かかるから、絵描きの分母で時間かけて描いてる人(分子)は大多数。割ってもほぼ1に近いんじゃないかな。(プロで一枚に4、5時間で終わらせる方がいる。異次元!)
対して小説は誤字脱字気にしなければ、3,000字をパパっと打ってそのまま投稿で3、4時間?かな(速筆で知られる西尾維新さんは1時間で5,000字書くけど、あれは可笑しいレベル。西尾維新大辞展を見に行ったときに先生が打ったパソコンのキーボードをコンピュータで記憶させて、誰もいない空間でキーボードだけが動いてる展示があったんだけど、あれは早すぎ。寿司打の高級レベルをゾーン入ってやったときの早さを保って、一日中してる感じ)
私はマックスで1時間1,000字、でも誤字脱字が酷いから反比例して見直しの時間が長くなる。普通で1時間500字かな。
みんな学校の作文やったでしょ。
作文用紙1枚400字、4枚で1,600字。これを半日かけて書くわけだ。
羅生門が6000字、走れメロスが10,000字。
もしこれを読んでる君が「2,000字しか書けない……」って落ち込んでても、夏休みあれだけ困った作文より書いてるし、半羅生門は書いてる。
5【二次創作(夢)で気をつけてること(軽く)】
二次創作の話になるよ!
軽くだから、ほんとにちょっとだけ! さらーって見てね。
一応言っておくと、私は夢小説で活動してる。私の作品見て「このネタ良い〜!」ってなったら夢小説限定で自由に使っていいよ。そのときは事後報告でいいから教えてくれると嬉しい。読みたいから! 読ませてね。
正直言ってキャラ解釈に正解なんてないし、逆に「原作では真面目で倫理感あるキャラが、夢小説ではヤンデレ化する」のも良いと思う! だってそれが二次創作!
こんなことするわけねえよ〜ってみんなが良心の呵責で書けないんだから、書ける人が書くべき。読みたい人は読みたい、私も読みたい。
その上で、私が二次創作(夢小説)で気をつけていること言ってくね。
⑴キャラが好きになる子はどんな子か。
私は自己投影型じゃないから、書きたいキャラと私が書きたい夢主の擦り合わせをしてから書いていく。
夢主を馬鹿な子にしたい! でもお相手の頭良すぎる! なら、馬鹿は馬鹿でも可愛げのあるバカを書こう。無神経をなくそう、空気の読める、ただの「勉強ができない子」を書こう。
⑵キャラの口調
キャラ崩壊起こしても読めるか読めないかは、ここにかかってくる気がする。
例にヤンデレ化したものを挙げる。
しっかりしてるキャラが「ねえー、なんで? なんで? なんでだよ!」とか言うと「おー……」って反応しかできないし、優しいキャラが「きみは本当に何もできないからね。僕が必要だよね」って言うと「おひゃー」って反応になる。
再三言うけど「私が」気をつけてることだからね? 参考程度に聞いてよ。
「たしかにこのキャラなら言うかもしれない……」の塩梅を見つけることで、「このキャラが人好きになるわけないでしょー!」みたいな正気も崩せる。
上の例を直すと、
しっかりしてるキャラは「君は前に〇〇したいと言った。俺は君を尊重したいから承諾したんだ。でも今の君は……過去の君と違うことをしてる。分かってるか? “それ”を聞いてるんだ。何故なのか聞いている」みたいに薄皮一枚レベルのいちゃもんを正論みたいにして精神レベルで追い詰める。
優しいキャラがヤンデレ化したとき「悲しむ必要はないよ。だってきみは頑張ったんだ。カバーできなかった僕がしっかりしてなかったんだよ。……もう一度やってみない? 次はちゃんと僕がそばにいる」を何回も数年かけてやっていく。ミスするのはコイツのせいなのに!
上の例通りに気をつけると、地の文で頑張る必要がある。会話文で終息しない。大変だよね。でもこれを気をつけるだけで、立派な「現実」になるよ……
⑶自分が書きたいものは何なのか、しっかり決めておこう
テーマでも良し。シチュエーションでも良し。
単発ならシチュエーションかな。
私の例だと「梓さんの妹で、将来安室さんの餌食になるフラグを作っちゃった子の話」の安室夢は、題名のまんま。小さい頃に出会ったことがきっかけで(対面時間が短すぎて夢主は安室のことを覚えてない)、ポアロで働いてる安室さんに夢主が下心ありで近づかれるシチュ書きて〜、と思って書いた。
夏油夢の「ツイソウ」は「夏油が離反をやめるにはどうしたらいいか」を本気で考えたもの。テーマがそれで、書きたいシチュエーションは「小学生の頃、炎天下でキスされるシーン」「修学旅行中、教師や同級生に隠れてキスするシーン」「隣の部屋に同級生がいる寮部屋で、執着心によってバージンを奪われるシーン」でした。
全年齢なのにエッチなシーンしかないな……。怒られないか不安になってきた
6【評価について】
ここまで二次創作についてだよ。
生活しながらキャラ解釈を考えて、物語を書く。自分から楽しんでやっているとはいえ、結構大変。
大変に大変を重ねると、戦士みたいな格好で「私は自身だけでなく皆をも幸せにする者だ……」って思うようになる。
思い上がるな!(自戒)
私が書き上げたそれは誰かの苦手な作品だ!
逆に、いいねが数個だろうと、ブクマが一桁だろうと、フォロワーが数十人だろうと、それは書き手の存在価値に直結するものではない。
やっぱり時間かけて作ったものがゼロ評価だと寂しいけど、そういうときの思考を決めておく。
自分の部屋にブクマ数だけ人が入って来るって考えるとさ、一人でも多くない? さらに5人とか増えてみてよ、もう邪魔だよ(失礼)
100人とかになったら満員電車でもギチギチ!
少なければ少ないほど、精鋭部隊が構成できるから悲しむ必要もない。(私は彼らを、私の成長を見守る親だと思ってる。私の解釈を強めるために頑張るからね!)
多かったら多いだけ天狗にならないように自戒する。
簡単なことだけど、長く創作活動を続けたいならこのマインドは必要。(自戒)
7【完結させること】
最後!
一番大事なのは、完結させること。
序盤も難しいけど、やっぱり完結まで持っていくことが一番難しい。
私も最近やっと完結させることを考えて書けるようになった。
ちょっと前まではぶつ切りだったからね。
それまでは取り敢えず単発で鍛える。
完結までやれたら、もう怖いもんなし。
こんなもんかな。
何か書き忘れがあったら追加するか、手初め第二弾を作ります
次のタイムラプスもどきは割と冷酷に思われそうなので、人間味の強いものをここに。
ここまで読んでくれてありがとう!
君にも素敵なオタクライフが送れますように!