紅葉(こうよう)を見た。それを見に行ったのではなく、ただ「天気がいいからどこかに行きたい」とふらりと出かけた、その道のりで目にした。
びっくりするぐらいに鮮やかな色だった。
赤、橙、黄。作り物ではないかと思うくらいのぱきっとした色のグラデーションが、常緑樹の深い緑とむき出しの岩肌の中にぽつぽつと模様のようにある。なんと見事な配色か。そういえば、唱歌の詞にもある。「水の上にも織る錦」。そう、水の上ではないけれど、錦。こんな反物で一枚仕立てたら、どんなに美しいだろう。
いや。
これは山だから美しいのであって、ヒトなんかが袖を通していいものではない。山の神は女神だという。山の神の衣だ。
本当に、美しかった。まあまあな時間生きてきたし、辺り一面が紅葉しているというわけではなかったが、初めて紅葉で感動した。多分、暗い色の中に輝くような明るい色が点在していたのが程よいコントラストになっていたのだろう。もっと語彙力なく言うならば、「全体的にバランスがいい」というやつである。
はー。きれいだったな。自然のちからってすげー。