できたんですよ。
干し柿が。
でもねぇ、小さいんですよ。
でもねぇ、たった八個なんですよ。
たったの。八個。
小さいのが。
物足りない。
もっと干したい。
そう思ってしまったのは、「これは渋柿です」というラベルのついた、去年干したようなでっかい柿が入った袋をスーパーで見てしまったからか。
もっと干したい。
ちょうど外出の予定がある。スーパーとは違う方角の少し離れた病院へインフルエンザのワクチンを打ちに行くのだが、移動は原付。ちょっとブーンと走ればすぐだ。
買いに行こう、でっかい柿を。
この冬は甘い甘いでっかい干し柿を堪能するぞ、と心に決めたのだった。