五月の初めに植えたさつまいもを収穫し、プランターが空いて一ヶ月と少しが経った。
このまま放置していたのでは無意味に土が痩せていってしまう。土は微生物と共にあるものだ。いい土は微生物の活きがいい。来年またさつまいもを植えるまでに、どうにかして活きのいい土を保っていたい。
そんなわけで、冬の間にできる作物を育てることにした。
本当は冬場はよく使うので白菜がよかったのだが、いくら野菜栽培用のプランターが大きいとはいえ、少し無理がありそうだと思った。何故なら、「葉物は虫にやられやすいから期待はしないけど試しに」と一ヶ月ほど前に一株だけ畑に植えてみた白菜が、結構な大きさなのだ。それはもうワッサワサなのだ。とてもプランターごときで収まるとは思えない。ヤツらは広い世界で生きたがっている。
となると、他のもの。
春菊か、ほうれんそうか。
好きだけど、ちょっとな……
先述の通り、葉物は何の対策もしないでいると確実に虫に食べられてしまう。実は夏にベビーリーフでも摘もうと思って小さめのプランターに植えた葉大根が、ある程度まで育ったところで穴だらけになって、育てるのを諦めてしまった。子どもの頃育てようとして植えた小松菜もそうだった。対策をしない私も悪いといえば悪いのだが、正直趣味といえるかもあやしい程度のことにそこまで本腰を入れたくはない。雑にやって、運良くできたものを収穫し、食べたいのである。
そこで見つけたのが、かぶだった。
品種によるが、遅くても十一月のうちに種を撒けばいいらしい。葉は虫に食われてしまう可能性は高いが、葉がやられても根が無事ならいい。味噌汁に入れるもよし、シチューに入れてもよし。これならよさそうではないか?
そんなわけで、かぶの種を買ってきた。
しかし食事もとらずにホームセンターをうろうろと長時間歩き回り疲れてしまったので、今日のところは帰りがけにスーパーで買ったシュークリームを食べて落ち着くことにする。
種まきは、また明日。