ガラス細工の職人の娘と、婿入りという形で結婚する。ガラス職人(義父)はもうガラス作品を作れない。部屋には色ガラスの大きな破片と、かつて作品だったガラスが散乱している。
嫁には、父が死ぬまではガラスの掃除は待って欲しいと言われるのでそうする。家にはネズミが住んでおり、ネズミもそうしろそうしろと言うのだ。
かくして義父が逝き、庭にガラスを集めて焼く(ガラスの処分方法としては多分間違ってる)。ピンク色、水色、紫色などなど、薄い色のついた煙が空に上っていくけれどなにぶん煙なので灰がかっていてなんとなく綺麗じゃない。
遠くに見える海では中学生の水泳の授業が開かれている。
隣では嫁が遺品の人形(彼女が生まれたときに作られた、名入りのもの)を抱えている。