読了

ゆるゆる
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言葉の選び方が好きな先生の本を読み終えました。登場人物が自分の過去を振り返ったとき、未来の姿がほんの少し変わっているような、そんなお話が多くて。

『額を紡ぐひと』

モノに込められた記憶を紐解いて、もっとも美しい姿に表装する。依頼人の心に触れたとき、主人公の本当の目的がわかるのですが。

もう、もう、途中から涙で読めなくなりました。大切な人を失ってしまったことを自分のせいにして、人にぶつけることもできずに生きていた主人公が、ある人の額装によってその思いを吐露するところが特に。

失ってしまった大切な人のおかげで縁が結ばれて、未来が紡がれるラストシーンは、この先生ならではのストーリーだと思いました。大好き。

またこの先生の新しい本を買おうと思います。