靄のなかでのひとりごと。

ブチ
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明かりを消したホテルの部屋で布団にくるまってこれを書いている。うっかり日記を忘れて寝るところだったよ。いまも白い靄みたいな眠気が眉間のあたりにわだかまって、ぐーるぐる。ねんねんころりよ、おころりよ。きょうはたくさん移動をしたね。車は光と比べれば遅いけど、言葉よりは速いんじゃないかしら。声だけしか知らなかったひととはじめて会って、そんな風におもいました。でも、会って隣に座ればすくに伝わるものを、言葉にしてかたつむりのような速度で届けあうのもやっぱりすき。音と音、文字と文字、言葉と言葉の隙間の空白が意外と心地よかったりするから。あしたも、たくさんのひとと出会うのでしょう。焦らず隙間をたのしめますように。今夜は空白の夢をみて、朝日に目覚めますように。おやすみなさい。

@nananto0
ガイトウ(街灯/外套) ことばで照らしたり、ことばを羽織ったり。