ずっと草枕

不眠が加速して４日間の合計睡眠時間が６時間を切ったわたしがおでましだよ。わっはっは。さすがに色んなまずさがあると思って、柴胡加竜骨牡蛎湯という漢方に活躍してもらうことにしました。これ、わたしの不眠には西洋薬よりも覿面に効果があることが判明してるんだけど、胃腸に負担がかかるのでしばらく飲んでいなかったのだ。でも、不眠で心臓が止まったら胃腸の具合なんてどうでもいいからね。そう思って丸薬三錠を服用して一時間、がくんと頭が重くなる感覚があり、数時間後にもう一度服用したら、久しぶりにちゃんと意識を失えた。三度寝くらいして起きた今も、ちゃんと眠い。よかった。不眠になるとそもそも眠気を感じなくなるから(疲労は感じる)、眠いという感覚はひどく安心する。漢方屋さんに相談したら、胃腸にやさしい同じ効果が出る配合をしてもらえるんだろうか。頭の靄がもうちょっと晴れたら、考えてみよう。はやく万全になりたいな。万全っていうのは、問題なくご飯が食べられて、問題なく寝て起きられる状態のことね。でもそうなったら、眠れるというのがこんなに幸せなことだと忘れちゃうんだろうな。あーあ、ぜんぶ忘れず引き連れて生きられないものかな。忘れたくないことが多すぎるのに、いっつも記憶に比べて今この瞬間が鮮明すぎて塗りつぶされてしまう。「時の旅人」という合唱曲があるでしょう。引き返せない道を歩くみたいに、曲の展開が次々変わってどこがサビか分からない歌。かつて聴いたときは変なな構成だと感じたけど、止まらない時の中を生きるってああいうことだなぁと今は思う。毎瞬、その時にしか感じられない幸福と痛みがあって、これこそがサビだと信じて生きている気がするよ。