やや軽+(ややかるぷらす)

ブチ
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どうも体が重いなぁ、とおもったら月経だった。このあいだは低気圧だった。エネルギー切れのこともある。こんなに体が重い日があるのから、たまには軽い日があってもいいんじゃない。というわけで、どうも体が軽い日のことを考えてみる。まずは朝、マイスイート秘密基地であるロフトベッドの梯子を降りると、ふしぎと足に床が冷たさをかんじない。寝るときは暖房なしだから、下界は寒いはずなのに。どうしてだろうと足を進めるときづく。なんと床と足の間に0.3ミリくらいの隙間があるのだ!カーペットの毛先が微妙に足裏に触れるから気づかなかった。0.3ミリということは、きょうはやや軽+くらいだろう。予報はみてないけれど、云十年も生きてるからさすがに分かる。やや軽+は、けっこうすきな状態。わりと軽-よりも軽度が高いと、行き先のコントロールが難しくなるからこのくらいがちょうどいいのだ。ホットケーキも食べられるし。ちなみにかなり軽++までいくと(滅多にないけれど)マカロンくらいしか食べられない。というわけで、朝食はホットケーキを焼く。気分がいいから洗濯したいけど体が軽い分だけ重いものが持ちにくくなるから、タオルなどの小物を洗う。ベランダという洒落たものはないから乾燥機をかけたお風呂場のそこいら辺にひょいひょいと広げていくと、殺風景な浴室がカラフルになっていい感じだ。こういう日はあまり眠くならないから、朝から本を口に出して読んだりラジオをきいたり、まったりと長く楽しめることをやる。ときどき休憩を挟んで目を閉じてお茶を飲むから、過度に疲れることもない。お昼ごはんはなんだろう。ハムサンドかな。サンドイッチの中ではやや軽な気がする。午後は、近所の公園まで散歩して縄跳びをする。かなり楽しい。なにせ軽いから二重跳びとか連続でできてしまう。ただし、綾跳びを三回以上できないのは相変わらず。あれ、最中に縄がどうなってるのかいまいち理解できてなくて、やってると混乱してくるのよね。でもそのことも深く考えはしない。やや軽+だから。思考もいい感じの軽さ。体を動かして帰ったら、唐突に半年くらい前に買ったまましまってあったポップコーンの種の存在を思い出す。あの、フライパンで火にかけてぽんっぽんっするやつ。おやつにしようかなぁと思ってふと時計をみると、もう夕方だ。軽い日は時間が経つのも早いね。でもポップコーンほどこの日にふさわしい食べ物もないので、夕飯の主食をポップコーンにしよう。食べ終わる頃にはちょうどタオルも乾いていて、いつもより泡立つ石鹸でからだじゅうをふわあわにし、寝る支度をするのだ。夜中、秘密基地に戻るまえにお香を炊いて考える。ああ、煙は空へ上ってしまうけれど、わたしはほどほどの重さがあるからこの場所に留まれる。駆け抜けていった今日は気持ちよかったけど、明日はちょい重でもいいかな。そうしたら、大物の洗濯をしよう。いつも通り願うだけで予報は見ない。火が消えたらさっさと布団に潜り込み、名残惜しまずすうっと意識は眠りへ飛び立っていく。あしたはあしたの軽重がある。風が吹いても吹かずとも。というわけで、おやすみなさい。

@nananto0
ガイトウ(街灯/外套) ことばで照らしたり、ことばを羽織ったり。