ここのところ怠さと眠気に支配されているので、それならもう思いっきりやってやろうと思って2連休で36時間ほど寝た。最高でした。重力に逆らわずにベッドと仲良くするの、きもちよすぎる。気温も下がってきたから窓を開けて、薄くてすべすべの毛布に下半身だけくるまって浅瀬でずっと夢を見ていた。よく覚えていないけど、あちこちの輪郭が滲んだ水彩画みたいな夢だった。一日一食くらいごはんを食べて、真夜中に古本屋さんに行って、藍川さとるさんとあとり硅子さんの漫画を買った。前に夜の街を散歩したのはいつだろう。わたしは日差しがすき過ぎて、全部を照らし出さない夜の限りない優しさを忘れていた気がする。久しぶり、と呼びかければ、沈黙で答えてくれる。ああ、わたしは夜がすきだった。それを思い出せてほんとうによかった。規則正しい暮らしだけじゃ救われないものが、きっとあるね。昼と違って夜がひとりでも寂しくないのは、暗闇がすぐそばにいてくれるからだとおもう。質量をもって静かな隣人として、そこにいてくれる。ありがとう。連休になったらまた会いに来てもいい? 答えはもちろんないけれど、返事はとっくに知っている。