日頃からあまりカーテンを開けないので、玄関を出て初めて今日の天気を知る日は少なくない。
今日は雲がない晴天。気持ちがいい。
やはり長袖1枚で過ごせる季節が好きだ。春とか秋とか。ここ何年かで随分短く感じるようになった。すごく貴重な一瞬で過ぎ去る季節になってしまった。
春の晴れはギラギラしていないし、柔らかいので特に好きだ。風もやさしい気がする。
朝は風で少しひやっとするのも良い。
通勤電車の窓から自転車を漕いでいる人を見かけると気持ち良さそうだなといつも思う。
わたしの名前には「晴」がつく。
産まれた日が今日のような雲のない晴天だったからだ。子供の名前にするには少し単純な気もするが、実はすごく気に入っている。
小学校で必ずと言っていいほど、名前の由来について両親に尋ねてくるという宿題を出されるが、後出しじゃんけんのように聞くたび由来がプラスされるのはわたしの母だけだろうか。
明るい子になってほしい。
こころの曇りを晴らすような明るい子になってほしい。
みんなを明るく照らすような元気でハツラツとしたやさしい子になってほしい。
といった具合に、壮大になっていくのだ。随分と期待されたものだ。ほぼ太陽である。
結果は「マイナス思考な雨女」という、なんとも言えないちょっとした小ネタみたいになってしまった。
ただ、そんな名付け親の明るい母を、雲のない晴天の日には必ず思い出すし、なんだかちょっぴり元気になるのだ。
通勤電車に揺られながら、母にLINEをする。
週末には実家に帰る。晴れるといいな。