トレンドのデザインに怯えない

naomi
·

デザイナーになって2〜3年目くらいで買った

森本千絵さんの本。

「アイデアが生まれる、一歩手前のだいじな話」

森本千絵さんのつくるデザインがとても好きで買った。

この本のプロローグにある言葉。

しかし、そういう中において私がもっとも大切にしている「本当にデザインの価値」とは、それを伝えたい人の想いをいかに汲み取り、その商品が持っている本質や普遍性を丁寧にすくい出し、その本質が見る人の心に伝わるように、いかに形にしていくかです。人の想いを受け取って、人の心に伝わるものにする。それは決して簡単なことではありません。しかしだからこそ、その作業にしっかりと向き合うのです。そうすることで、その広告を見た人、そして発注した人にも、ハッとするような瞬間を与え、その広告を見る前よりも見た後に、より心が動くものがつくれるのだと信じています。

「わたしは想いを形にします」なんて死ぬほど言われていて

見かけるとああまたそのフレーズね、ってなるけど

森本千絵さんの「想いを形にする」は特別に感じる。

森本千絵さんの広告を見ると、

なにを伝えるか辿り着いたメッセージも

そのメッセージを昇華したデザインも

力強く頭に残る。

(森本千絵さんが作ったミスチルのCDジャケット。何回見てもたまらない。家系図で表すアイデアも、家系図のビジュアルも、コピーも、コピーとデザインの距離感も、「HOME」というアルバムを最高に引き立たせている)

ここ数年で、

ノーコードツールの出現、

figmaの台頭(私がデザイン始めた時代はAdobe一強だった)

AIの進化と

どんどん進んでる。

私はこの進化についていけてなくて

なんとなく後ろめたくて

自分のデザインは今社会でやっていけるのか?

と思うことが増えた

でも、10年ぶりくらいにこの本を読んで、

目の前にいる人の話をきいて、

その本質が見る人の心に伝わるように

いかに形にしていくか。

人の想いを受け取って、

いかに人の心に伝わるものにするか。

はデザインするスタンスにおいて

変わらないなと思って

少し自分に向き直った。