オタワのソフトウェアエンジニアの日常(3)年末年始の一時帰国、日本の災害や事故

nappan23
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あけましておめでとうございます。年始から色々と起こっている2024年ですが、被害に遭われた方のご冥福と、みなさまの健康と、被災地の一刻も早い復興を祈ります。

私は他の日記にも書いた通り日本に年末年始休暇で一時帰国していて、カナダの仕事始めが1/2からなのでカナダ時間1/1にオタワの家に帰れるように日本時間1/1に日本を出発したのですが、そのあたりで経験した日常と非日常を、忘れぬうちに書き記しておこうかなと思います。

新年の目標や昨年のまとめは別の場所に書くつもりです。

成田・モントリオール便に搭乗

オタワは日本との直行便がないので、日本に帰る場合は乗り継ぎか、日本との便がある別の都市まで行って乗る必要があります。現在日本との直行便があるカナダの都市は2024年年始現在、バンクーバー、カルガリー、トロント、モントリオールの4都市で、東海岸から行くならトロントかモントリオールが選択になりますね。オタワからはモントリオールが車で2時間、トロントが車で5時間なので、トロントのほうが便は多いですが、オタワから行きやすいのはモントリオールなので、乗り継ぎは面倒ですし、今回はじめてモントリオール便に乗りました。フライト時間は行きは13時間半で帰りは12時間半。超〜〜〜〜長かったです。寝てもご飯食べても本読んでもYouTube見ても全然着かない感じ。ドラマのシリーズ1つ分とか、オーディション番組のシリーズ1つ分全部見れます。

オタワからモントリオールに行く場合、自家用車、タクシー(Uber/Lyft)、電車(ViaRail)、バス(Maheux、Orléans Express、Tour Express)の基本4択になります。今回は行きはLyft、帰りはViaRailを使いました。

バスにしようか迷ったのですが、この間ケベック州の旅行でバスを使ったときにEngineがFire upするという怖い現場に居合わせてしまったので、今回はなんとなく避けました。普通に乗ってたら走行中に車内に異音がして、急にバスが停まり、運転手に「外へ出ろ!」みたいなことを言われて(実際にはフランス語だったので何言われてるか分からなかったが、たぶん外へ出ろと言われていた)慌てて外へ出ました。結局車は燃えておらず乗客全員無事だったのですが、煙は出ていたのであのまま走っていたらどうなったか。聞くところによるとカナダは車検文化がないそうで…。本当なら怖すぎます。絶対やって欲しいです。あと、ケベック州内にいると緊急時にまずフランス語で案内がされるの、理解できないと一刻を争う場になった場合に不安なので、やっぱり旅行でも最低限の現地の言語は覚えておきたいなと思いました。そのバスの運転手は乗客が全員降りた後、まずフランス語で説明をしてから英語でも説明をしてくれたので結果的にはよかったのですが、もしかしたら英語で説明ができない運転手さんだった可能性もあるわけで、もうちょっとフランス語を理解できるようになるまでは、ケベック州が運営するバス会社のバスに乗るのをなんとなく避けたいなと思っていました。

今回使ったLyftはUberと似たようなサービスですが、Uberの知名度に反してLyftは特定の地域でしかまだサービスを提供していないこともあって、知名度は劣りますね。ただ予約をしたときにLyftのほうが安かったのでこちらにしました。Lyftは2時間のドライブでBase feeが$137.12、税とチップ込みでCA$178.19だったのに対しUberはBaseが$200以上だったような。ドライバーも英語が話せたので安心して乗ることができました。クリスマス直前だったのでドライバーがルンルンしながらクリスマスソングを聞いていたのですが、途中で「あ、日本ってクリスマス祝う?この音楽かけてても大丈夫?」って気づいて聞いてくれたので、結構気遣いしてくれてありがたいドライバーさんだなと思いました。次回同じドライバーさんかはわかりませんが、使えるときはまた使おうと思っています。

帰りもUberかLyftにしようと最初は思っていたのですが、往路に対し復路は、何時に到着するかが読めず予約ができませんでした。航空便が到着し、入国して荷物を受け取った後にアプリを開いて予約しようとしたら、Uber最短で車が来るのが2時間後。というのと、Lyftはなぜかエリア外なのか使えませんでした(オタワからは使えたのに、モントリオール空港からは使えないのか…)。

なので、まあViaRailで行こうかなと思って、ここで空港から最寄りのViaRailのDorval駅にどうやって行こうか考えたときに、バスに乗るために必要なカナダドルの小銭がないのとモントリオールの交通ICカードを家に忘れてきて無いことに気づき(カナダの交通ICカードは都市ごとに種類が違っていて、オタワのカードはモントリオールでは使えません)、新しく発行するのも面倒なので、うーん、じゃあViaRailの駅まで歩いて行こう!と気軽に思ってしまったんです…。これは日本だったらアリな選択だったと思いますがカナダではあまり多くの人が取らない選択なので、数日日本にいて考えが日本的なものに戻っていたような気がします。

ViaRailの駅までのルートを調べたところ、最初「歩いて15分」とでてきたんです。なので行けるだろうと思って出たんですが、外は暗く、マイナス5度で手がかじかんできました。途中で引き返せばいいものの、15分ぐらい行けるやろと思って進んでしまいました。

ところが地図の地点についてもViaRailの駅がない。ここで目的地選択を間違えていたことに気づきました。Dorval駅ではなく地図のDorvalという点を選んでいたことに…。最悪な間違いですが、そこからViaRailのDorval駅までさらに15分ぐらいだったので、戻るにせよどちらにせよ歩かなければならず、Dorval駅を目指しました。

しかしこのあたりから、ふとあたりを見渡すと歩いているひとが一人もいないことに気づきます。車道の脇にある歩道がどんどん狭くなっていき、最終的に歩道がほぼないような道を歩くことになり、走っている車にクラクションを鳴らされ、あれ私歩いちゃいけない場所を歩いている?と不安に。でもGoogle mapはこの道を通れと言っているんですが、カナダのGoogle mapってそもそも日本のものと違って信用しちゃいけなかったのを忘れていました。歩道がない道を歩けと言ってきたりするんですねカナダのGoogle mapさんは。

しかし戻るのも気力がいるので、寒くて凍えそうな中、スーツケースを押して歩いていたらViaRailが見えてきたので、あとちょっと!と思ったら、見えてはいるものの柵があって行けないような、大回りをして再度車道を通らないとたどり着けないような場所にありました。本当に恐る恐る車道の隅を通り、やっとViaRailの駅についた頃には、モントリオール空港から出て40分以上も歩いたことになっていました。正直、途中から不安になり、ここで立ち止まったら凍えてか轢かれて死ぬかと思いました。帰ってこれてよかったです。

教訓…モントリオール空港(YUL)からViaRailのDorval駅は、よっぽど体力があって昼で天候が良いとき以外は歩かないほうがいいです(とはいえ昼で天候が良くても歩道のある道にすぐにたどり着けるのかは不明…)。

後から調べたら空港とViaRailの駅間でシャトルバスがあるのでそれを使えばよかったです。

まあなんとかViaRailを使ってオタワに帰ってきました。家について本当にほっとしました。

地震・航空機事故

成田空港を出発した1/1はちょうど北陸で大地震がありました。私はそのとき成田空港のモントリオール便の搭乗ゲートにいました。出発の1-2時間前ぐらいに急にあの緊急地震警報が空港内に響き渡り、え!?と思って周りを見たら、周りの人がだれもざわついていないので、え…なんで?と思いました。ふと周りを見わたして、周囲の会話などを聞いてみると、日本人らしい人が多くなく、海外の人はあの緊急警報の音への不安感がないのか、聞き馴染みがないから知らないのか、それともこれから日本を出発するからあまり関係がないと思っているのか…と考えていました。モントリオール便は日本人が少ないのも納得ではあるのですが、日本にいて緊急地震速報を聞きながら、周囲の人があんなに落ち着いて(無関心で)いたのは初めてで、日本人からするとちょっと異様に感じてしまいました。

被災地の情報が流れてきましたが本当につらく、亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに生きていらっしゃる方の今後の無事・健康を祈るばかりです。地元の長野は今回はそこまでは大丈夫そうでしたが今後のことを考えると他人事ではないなと思います。また、改めて調べたところカナダでも地震はあるようです。太平洋プレートがあるのでバンクーバーやBCの海岸沿いに地震が多いのは想像に難くなかったですが、地震があまりないイメージのオンタリオでも起こるらしい。トロントの方は少なさそうですが、ケベック州近辺とケベック州に近いオタワは、ケベック西部地震帯(Western Quebec Seismic Zone)という地帯に位置しているらしく、M3-4ぐらいの地震はたまに起きているようです。2010年にはカナダ中部地震(2010 Central Canada earthquake)というM5.0の地震が発生していたらしく、それがここ数十年のこのエリアでは最大のものではあるようですが、活断層を見ると大昔に巨大地震があった可能性もあるとのことで…。備えておいたほうが安心なのは間違いないですね。日本ほど地震対策ができていないだろうことも不安です。

オタワに着いた後に羽田空港の事故のことを知りました。私はカナダに住むようになってから飛行機の利用頻度が上がったし、一日違いで羽田・成田違いではあるものの、その日羽田にいた可能性だってあったわけだし、正直これも他人事では無いと感じました。旅客機の乗客が無事で良かったです。普段からこうなることを想定して、離着陸時は緊急脱出の可能性も考えた格好にしておいたほうがいいと思いました。靴も歩きやすい靴がいいし、貴重品はポケットなどに入れられるなら入れておきたいですね。私はパスポート、スマホ、財布が入る小さなポシェットを身につけたまま離着陸体制に入ることが多かったので可能ならそのまま脱出したいと思うのですが、これも大丈夫かわからないし、ポケットに入れられるようにしておいたほうがよりよいかも。でも、パスポートも再発行できるらしいしスマホもデータをクラウドに入れておけばいいし、クレカも再発行できるから、本当に最終的には自分の命があればいいですね。

他の荷物に関しても、あまり貴重なものを旅行で持ち歩かないほうがいいなと改めて思いました。預けた荷物は航空会社からはいくらまで保証されるかはモントリオール条約に基づいているそうです(モントリオールってあのモントリオールか…と調べたら私の家から車で2時間のあのMontréalだった)(調べ物をして知ったのだが、フランスにもMontréalという場所があるが、フランスのMontréalはフランス語読みでモンレアルと呼ばれ、カナダのMontréalは英語読みでモントリオールと呼ばれるらしいので、カタカナ表記でモントリオールとあったらだいたいカナダのだと思って良さそう)。私はPCを持ち歩かなければいけないことがあるのでそれは保証より高額になってしまいますが、保険に入っておくと良さそうですね。それ以外はだいたい衣服とか身の回り品だしなんとかなりそう。ワークビザとかも大きいリュックに入れて運んでいましたが、それも再発行できるでしょう。

Xで、CAは10000回乗客に飲食などのサービスを提供するためではなく1回の保安のためにいる、という話があって本当にそうだなと。日本の航空会社のCAはなぜか女性ばかりで、フルメイクやタイトスカート、ヒールのある靴でサービスを提供していることも多いですが、海外の航空会社を利用するとマッチョな男性や、それほど着飾っていない年配の女性も多いです。保安と考えたら、CAに画一的な美しさを求める必要などなく、日本もそうなってもいいのにと思います。でもそれはそれとして、本当に今回のクルーさんは素晴らしい仕事をされたのだろうと思うので本当に尊敬しかないです。

命あっての話ですが、とりあえず旅客機の乗客・クルーのみなさんが無事で本当に良かったです。

何を最終的に言いたいのかわからなくなりましたが…

私は生きています。2024年も無事に健康に過ごしたいですね。最近は運動不足のせいかこれまでの人生で一番体重が増えていて、今年こそ運動習慣をつけたいのですが、オタワしぬほど寒くて外に出かける気が一切起きなくて本当に困っているので、いいアイディアがある方がいらっしゃったらぜひ気軽に教えてください。

2024年がこれから素晴らしいものになりますように。ここまで読んでくださってありがとうございました。

@nappan23
Software Engineer@Ottawa, Ontario, Canada. オタクでフェミニスト. linktr.ee/nappan23