幼い頃、酒好きの祖父母に連れられて通っていた居酒屋。そこに、目に刺さるほどピンクな「梅チャーハン」というメニューがあった。美味しかった。刻んだカリカリ梅が入っていたと思う。梅の味がするけれど、全体的な味付けは梅干しではないような気がした。調味料の予想がつかず、再現できない味だった。
今はもう店主が亡くなり、店も閉めてしまった。もう梅チャーハンを作れる人はいない。私あの梅チャーハンを食べることは、死ぬまで、二度とない。
なるべく後悔しない生き方がしたい。食べたいものは食べよう。やりたいことは、やろう。