3月3日(多才さに対する憧れ/『闇の左手』/わぷ5話/買った本)

nasub_i
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・将来に対する不安や自己嫌悪にうっすらと気を取られて続けていた1日。読書って瞑想といっしょなので、こういう精神状態だといまいち集中できない。

・勉強も出来て文章も上手くて絵や音楽の才能も有り余ってる(とまでいかなくても、複数の表現形式でそれなりにまとまりのある「作品」を出力できる)人、羨ましすぎる……というか現代の若者、みんなしてマルチな才能を発揮させすぎじゃありませんかね……、イラレやら歌手活動やらを兼任してるYoutuber・Vtuberアホほどいっぱいいるし、コンサルみたいなバカみたいに忙しそうな仕事してる人が副業で文筆やってたり、みんなしてどこにそんな時間が……。私なんかいちおう本職の「日本語の運用」「論理的思考の運用」ですらヒイヒイ言ってるのに……

・ああいう多彩なメディアを通して自己表現なり創作活動なりが出来る人、それこそ郁田はるきさんみたいな人に漠然とした憧れがある。まぁ逆にはるきさんがどれも中途半端で身についていないような気がすると言っていたように、そういう人はそういう人で別の悩みがあったりするのかもしれんが、だとしても羨ましいもんは羨ましい。各々の媒体に特有の”勘所”のようなものやそれを構成している体系的知識を効率よく吸収して、身体的動作に落とし込む能力に非常に長けているからできるんだろうな。いわゆる「地頭の良さ」って要するにこういうものを指しているんだろうし、それは「勉強ができる」というよりも「運動神経の良さ」に近いような知のあり方なんだろうな、という気がする。ちょっとはそのセンスを自分にもわけてほしかった……。

・なんというか、「作品」をつくるという行為をしたいとずっと思いつつ、それらしいものを生み出せずにいる。いろいろ文章なり……というか自分は文章しか書けないのだけど(絵も音楽もからっきし)、その文章にしたところで断片的な文章の山とうっすらとした欲望だけが積み重なっていて、それが一定のクオリティを保ったものにならないというか……。それでいてクオリティの向上に対する強迫観念だけがやたらに増していって、「クオリティを上げるにはまずいっぱいインプットしなきゃ」という発想のものと数だけをこなした雑な読書と読みもしない本の山だけが増えていって……という悪循環。

・そういうわけで、随分前から溜めていた『闇の左手』をようやく読み終えた。といっても集中できないところを無理やり作業で読み終えたという雑な読書になってしまい、もったいない部分ではあるのだが……。エストラーベンとの逃避行の部分、筆ノリノリだったな……。解説にグヴィンは風景を起点に物語を構築するきらいのある作家だったみたいな指摘があったが、まさにあの氷原の上で国を追われた二人が逃げ惑うように進んでいく……というあの情景は美しかった。

・わぷ5話。こむぎに前の飼い主が存在した可能性が急に示されておったまげたな。単なる伏線にしてもハードコアすぎる(と感じるのも、現実にあるペットの飼育放棄云々の問題が裏写しになってるからというのが大きいだろうけど)。いちおう考えられる可能性としては①本当に前の飼い主と不運な事故ではぐれてしまったパターン(今後に元の飼い主のところへ返すかどうかというエピソードが入ると思われる)②前の飼い主のもとで虐待に近いような扱いをされていて、命からがら逃げ出してきたパターン(怪我のことにも説明がつくとはいえ、さすがに薄い線な気がする)③実はニコガーデン出身、あたりか。①はあまりにも是枝裕和の『そして父になる』すぎる。そんな重たい話するかね……? 猫もニコガーデン出身っぽい雰囲気出してるし③がいちばんありそう? うまい落とし所を作れるのであれば①のパターンもあるか。前の飼い主の家が何らかの事情があってペットが飼える状況になくなった、とか。あ、①普通にありえるな。どころか一番面白くなりそうなパターン。

・今日買った本。いよいよなんの人かよくわかんないラインナップだな……。この並びにシュトルム入る????? 左にハウツー本が二冊入っているのは、今後の大学院での勉強のことを考えてのチョイス。インプットにしろアウトプットにしろ、自分の文筆にかかわる個々のプロセスの物量と精度を上げていきたい所存。

・入試の諸々も終わったことだし、そろそろマジでSSFの原稿やバイト探し、大学院の準備など諸々の活動に取りかかりはじめたいので、生活を整えていきたい(これずっと言ってるけど)。

@nasub_i
耐えがたいものがある