2月25日(『現代思想 カフカ特集』のとある論考/わん4話)

nasub_i
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公開:2024/2/26

・大学の同期と「カフカと異世界転生」の話で盛り上がっている。現代思想のカフカ特集に収録されていた論考で「異世界転生」とマラブー、メイヤスーなどとを引き合わせて「あらゆるものが破壊」し「まったく別様な世界をもたらしうる」のが「異世界転生」であ(って、またカフカの作品にそれを見出す余地もあ)る、という趣旨のもの。素人の勝手なイメージからすれば、転生前の主人公の願望だったり欲望が転生後に得た超人的能力で満たされるといったストーリーラインが多く取られているように見えるとか、登場人物の能力が「レベル」や「属性」などの形で数値的に序列化されていたりするあれは「意味的檻」に他ならないんじゃないの?っていう疑問は浮かぶんだけど、現代哲学も異世界転生もちゃんと体系的に把握してないからこの疑問の妥当性とかがわかんないんだよな。異世界ものとして『転スラ』挙げてるのも筆者の戦略なのかもしれないし、その戦略をくみ取って誠実なレスポンスを返せるほどに異世界転生について詳しくない。だからちゃんと言及するには異世界転生ものをちゃんと読む必要があるんだけど、そもそもあんまり食指が動かないんだよな……それこそあのジャンルは「意味的檻」で満たされているようにしか見えなくて……。

・でも少なくとも言えるのは、終盤部はカフカ解釈としてはかなり特殊な解釈だと思う。

・わんぷり4話。猫に顔をうずめながら声を唸らせるあのシーン、妙にエロくないですか……? 「新しく開店する店にお客さんが来てくれるか不安」という話題に、”この町の人が気に入ってくれるかわからない”という土地性の話がまさか絡められるとは思わなかった。この店に人が来るか(=この土地の人に受け入れてもらえるか)という不安に猫屋敷さんの「友達ができるか不安」という悩みが重ねられているわけだけど、その不安を優しく包み込むのが犬飼さんの「愛」だったわけだよな……。「おうちにおかえり」……。これ安部がめっちゃ嫌いそうなやつじゃん! というか安部公房はプリキュアを愛好しません。いや私も愛好しているわけではないのだが……。

@nasub_i
耐えがたいものがある