イン・セクツ
ブックオフで『IN/SECTS』という文芸誌の日記特集を数百円で見つけた。
その冒頭文が印象に残ったので紹介。
みんな、じっさいどんな日々を過ごしている?
じっさい、どんな考えを頭の中に巡らせている?
それら"じっさい”のひとつひとつは、日記という今こそオールドスクール な、アナログのスタイルでこそ綴られるものじゃないだろうか。
そう、今号は「日記」の特集。わたしたち編集部とつながりのある、さまざ まな場所に住み、さまざま職業に就くひとたちの、日々の小さな小さな記録に 注目する試みです。
それら"じっさい"のひとつひとつ、という言葉が良い。
今号で綴られた日記を読んでいると、ルーティンワークの毎日だって1日と して同じ日がないのはもちろん、それどころか愛すべき珍道中の連続で、なんてメイクドラマな日々なんだ、と思う。つまり日記を書く、ということは日常生活の中に冒険を発見する、ということなのだと思う。
それに、もうひとつ思うのは、そのひとらしさ、というものは日々の暮らし の癖の積み重ねで、知らず知らずにできあがってしまうものだ、ということ。 いわばケモノ道みたいなものかも。
…この特集回では、料理家やシンガーソングライター、スポーツ選手、漫画家、落語家などの日記が読めるので、「あーそんなこと考えてるのか」と他人の視点を借りられるような感覚になって楽しい本だった。
人の日記を読むのが好きなので、ブログをずつとやってきているようなところもあるし、こういうZINE的なものがもっと増えてほしいなと。